いつか電池がきれるまで

”To write a diary is to die a little.”

山崎元さんと「お金」と「怒り」について

diamond.jp media.rakuten-sec.net 経済評論家の山崎元さんが亡くなられた。 食道がんで闘病中であることを公表されていたし、メディアに出演されている姿をみて、痩せてしまったなあ、と心配してもいたのだ。 山崎さんは、金融機関や保険会社が「売りたい(…

アントニオ猪木が、嫌いで、大好きだった。

2022年10月1日。アントニオ猪木、逝去。 www.sponichi.co.jp www.sponichi.co.jp www.sponichi.co.jp 2022年10月1日はお昼までの仕事だったので、仕事を終えて一息入れているときにこの一報を聞いた。 さまざまなメディアから伝わってくる最近の猪木さんの病…

『いつも「ここにいちゃいけない」気がする』人間として、50年間生きてみました。

anond.hatelabo.jp 『はてな匿名ダイアリー』をみていると、ときどき、「これは僕が書いたのではないか」と思う記事があります。 この『いつも「ここにいちゃいけない」気がする』は、まさにそのなかのひとつです。 僕自身、親の仕事の都合で子供の頃は何度…

Netflixの『BASTARD!!-暗黒の破壊神-』を観て、『BASTARD!!』について僕が思い出したこと。

bastard-anime.com 6月30日から、『BASTARD!!-暗黒の破壊神-』のNetflixでのアニメ化版が公開されています。 そういえば、昔、OVA(オリジナルビデオアニメ)があったよなあ、と思い出しつつ、こうして「OVA」という言葉にも注釈をつけないとわからない人…

『遊撃手』時代からずっと読み続けてきた「小田嶋隆という書き手」のこと。

mainichi.jp 小田嶋隆さん逝去。 2019年に脳梗塞を発症したり、アルコール依存症についての本を上梓されたりしていたので、おそらくずっと体調が良くはなかったとは思うのだけれど、65歳というのは、今の時代に人が病気で亡くなる年齢としては早すぎます。 …

オシム監督を知らない若い人たちにも伝えたい『オシムの言葉』

www.afpbb.com news.yahoo.co.jp www.goal.com 僕が『オシムの言葉』を読んで、オシム監督の大ファンになったのは2006年。 オシムさんが日本代表監督に就任し、ワールドカップでの「オシム・ジャパン」の活躍が期待される中、脳梗塞で辞任を余儀なくされたの…

「街の書店はなぜ潰れ続けるのか?」

www.j-cast.com 「街の書店はなぜ潰れ続けるのか?」 僕が住んでいる地方都市では、潰れそうな書店はもう潰れ尽くしてしまっていて、残っているのはショッピングモール内の大型書店とTSUTAYAだけ、という状況なのです。 本好き、書店好きな僕としては、「と…

藤子不二雄(A)先生のこと。

www.msn.com www.nikkansports.com 2022年4月7日。藤子不二雄(A)先生、逝去。 藤子・F・不二雄先生が亡くなられたのが1996年ですから、(A)先生がひとりだけの「藤子不二雄」になってから、もう四半世紀も経っていたのですね。 僕の両親はすでに鬼籍に入…

戦争と憎悪

ウクライナへのロシア軍の侵攻が続いています。 正直、2022年に、こんな20世紀半ばのような「戦争」が起こるとは思っていませんでした。 でも、こうして日本で生活をしていると、ニュースで観るウクライナの人々の苦境に同情する一方で、この高度に情報化さ…

「圧倒的な戦力差がある状況で、それでも戦い続けること」

www.daily.co.jp b.hatena.ne.jp この「ウクライナが引く以外にはない」という玉川さんの発言に対しては、かなり批判の声が大きいようです。 ウクライナの人々にとっては、強大な軍事力と核兵器を有するロシア(ロシアの戦力はウクライナの25倍、というのを…

宮迫博之さんの焼肉店『牛宮城』の開店と、「飲食店経営の現実」を知るための5冊の本

www.oricon.co.jp 宮迫博之さんの焼肉店『牛宮城』が、2022年3月1日、ついにオープンしました。 いろんなところで話題になっているので、これまでの経過については詳述しませんが、紆余曲折の末のオープンで、話題性もあり、3月中は予約も取れないような盛況…

ロシアのウクライナ侵攻と「命の価値の差」

本当に「戦争」をやるとは思わなかった。 まさに「平和ボケ」なのかもしれませんが、今の世界では、特に先進国間では経済的な繋がりが大きくなっており、国家間で、人が血を流す「リアル戦争」というのは、過去にアメリカが中東で行ったような「石油」に関わ…

羽生善治さんのA級陥落と西村賢太さんの訃報に、同じ「50代」として感じたこと

もうすぐ50歳の俺、錦鯉にもらい笑い泣き— FUJIPON (@fujipon2) 2021年12月19日 武豊さんは朝日杯フューチュリティステークス勝ったし、50代にエール送られまくりの日曜日だったな— FUJIPON (@fujipon2) 2021年12月19日 この2つのツイートが2021年12月19日。…

豊崎由美さんと『けんご』さんの諍いと「書評」についての雑感

togetter.com news.yahoo.co.jp note.com saavedra.hatenablog.com 長年「老害系文学賞選考委員」や「大家のつまらない作品」に対しても臆せずに「書評家」として筋を通してきた豊崎由美さんには、僕自身、ひとりの本好きとして、敬意を抱いているのです。 …

2021年衆議院選挙への雑感

www3.nhk.or.jp news.yahoo.co.jp 誰に入れようか……と最後まで悩みつつ投票所へ。誰に……と言っても、今回の選挙、僕が住んでいる地域では「自民党候補か、野党の統一候補か」の選択なのだ。 率直なところ、こうしてネットで発信している人間としては「投票な…

「政治家が日本をダメにした」という共同幻想について

anond.hatelabo.jp 「このままでは衆議院選挙を戦えない」ということで、菅義偉前首相が、自民党の総裁選への出馬をやめたのをみて、僕は「なんのかんの言っても、(国会)議員に『選挙で落ちるかもしれない』と思わせるのは、けっこう効果的なのだな、と感…

「就活女子大生、乳児殺害遺棄」として語られている事件と、「どうしてそんなことをするのか理解できない人々」のこと

www.dailyshincho.jp なんてひどい話だ……と思いつつも、僕はこの人の行動をどう解釈していいのか、わからなかったのです。 法廷では、犯行時の詳細な行動が再現された。北井被告は、トイレットペーパー「3巻分」をちぎって3回、赤ちゃんの口に突っ込み、さら…

2021年「ひとり本屋大賞」発表

www.hontai.or.jp shosetsu-maru.com 「2021年本屋大賞」は、明日、4月14日の14時半にオンラインで発表されます。 いよいよ明日!4月14日(水)本屋大賞の発表です!いったいどの本が大賞受賞となるのかお楽しみに! 14時半から発表会の様子をネット中継いた…

宮田珠己さんのツイートをみて、「好きなことをやって生きる」について僕も考えた。

私は20代の頃、難病(当時/今はいい薬が出た)の治療で毎週3日会社を早退し副作用で高熱が出る注射をのべ100本以上打ちながら、それでも良くならずに時々入院しつつ、将来への道が全然見えなくて焦っていた。誰に会っても顔色が悪いと言われ、あいつは早死にす…

「発達障害向けのオンラインサロン」が、「共感し、助け合える組織」であり続けるのは難しい。

anond.hatelabo.jp nenesan0102.hatenablog.com 僕自身も、ずっと「生きづらさ」を抱えてきましたし、発達障害的なところもあると思っています。それでも、年齢とともに、ようやく世の中に馴染んできた、という感覚も出てきたんですよね。 今くらい、20歳の…

「ホームレス」について、興味本位で書くことと『cakes』『note』の見世物小屋化

cakes.mu この記事が「炎上」しているというか、多くの批判を受けています。 僕も読んでみたのですが、なんとなく「取材」って言葉を使わなければ、もうちょっと風当たりは弱くなったのではないか、と感じました。 たとえば、「ホームレスの人たちと3年間付…

『銀河英雄伝説』と「ポリティカル・コレクトネス」

anond.hatelabo.jp 僕は30年来の『銀英伝』ファンなので、正直、「1987年完結の作品を、いまさら、2020年のポリティカルコレクトネスに合わせて変える必要はないのでは……」とは思うんですよ。料理が苦手なフレデリカさん、というのも、記憶力抜群、士官学校…

『鬼滅の刃』の完結と「終わるべきときに、終われる時代」(『鬼滅の刃』のネタバレなし)

natalie.mu かつて、『北斗の拳』や『ドラゴンボール』などの週刊少年ジャンプを支えたマンガたちが、マンガ家側の意に反して、「人気があるから」という理由で、けっこう強引な形で連載を続けられ、結果的に尻すぼみというか、「読者にも飽きられて連載終了…

「皆がこれ読んでたら読んでたら世の中もっと良くなるのに」と僕が思っている10冊の本

anond.hatelabo.jp b.hatena.ne.jp ブックマークコメントも含めて、参考になるというか、面白いな、と。 で、僕なりの、この「皆がこれ読んでたら読んでたら世の中もっと良くなるのにという本」を紹介してみたいと思います。 いちおう、これまで僕が自分で読…

2019年「ひとり本屋大賞」発表

本屋大賞 www.kinokuniya.co.jp 「2019年本屋大賞」は、明日、4月9日の夜に発表されます。 というわけで、今年も人の迷惑かえりみず、やってきました電線軍団! もとい、「ひとり本屋大賞」!(恒例のオヤジ前フリ) 僕が候補作全10作を読んで、「自分基準」…

「電子書籍への漠然とした不安」について

note.mu 『解体屋ゲン』の電子書籍版って、こんなことになっていたのか……と読んで驚いてしまいました。 いまやマンガにとって、電子書籍というのは「紙の本と並立している主戦場」なのに、これだけ知られているマンガでも、読者に読みやすい状態で届かない状…

没後30年、「漫画の神様」手塚治虫先生に関する証言集

本日、2019年2月9日は、手塚治虫先生の没後30年にあたる日だそうです。 僕にとっての手塚先生は、物心ついたときには、「ちょっと前に活躍していた人気マンガ家」という印象で、作品を読む機会もあまりなかったのですが、小学生の頃、父親が「この本が面白い…

頭がいい、賢い人だからこそ踏んでしまいやすい地雷が、いまの世の中には、たくさん埋められている。

約束された場所で (underground2)作者: 村上春樹出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2001/07/01メディア: 文庫購入: 14人 クリック: 73回この商品を含むブログ (131件) を見る 内容紹介 癒しを求めた彼らはなぜ無差別殺人に行着いたのか?オウム信者へのイン…

「Amazon化していくリアル書店」について

僕はあまり(というか、文字だけの本に比べると)漫画を読まないのですが、最近、ヤマザキマリさんのこの新書を読んで、ヤマザキさんと、とり・みきさんの共著の『プリニウス』を読んでみたくなったのです。 fujipon.hatenadiary.com そこで、地元の紀伊国屋…

新書界の伝統のブランド、岩波新書の「最近読んで面白かった10冊」を選んでみました。

news.yahoo.co.jp 岩波新書、創刊80周年だそうです。 僕が子どもの頃から、新書のなかでも「ブランド」であり、アカデミックな雰囲気を漂わせていた「岩波」。 昔はお堅いイメージがあって敬遠しがちだったのですが、人気作家や芸能人のインタビューや対談を…

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