いつか電池がきれるまで

”To write a diary is to die a little.”

2017-01-01から1年間の記事一覧

2017年の『いつか電池がきれるまで』を振り返る

2017年も、残りわずかになりました。 年末恒例の企画として、2017年の『いつか電池がきれるまで』のなかの10個のエントリを紹介しつつ、今年を振り返ってみます。 fujipon.hatenablog.com そういえば、つい最近も、この「人生経験マウンティング」で炎上して…

『スペースワールド』の思い出

http://www.spaceworld.co.jp/www.spaceworld.co.jp 遊園地やテーマパークの「終わり」というのは、どうしてこんなに人をせつない気持ちにするのだろうか。 僕自身は『スペースワールド』に熱心に通っていたわけではなく、開園してから27年間に、たぶん5回く…

僕が「本当にしんどいとき」にやっていること10選

anond.hatelabo.jp 「本当にしんどい」というのをどう解釈するか、というのが問題ではあるのですが、いちおう、「何か精神的に落ち込むようなことがあって、何をする気力も起きないとき」というふうに定義させていただきます。 僕の場合は、とくにきっかけが…

クイーンズリングにすべてを奪われた男の人生について

「2着は3番、クイーンズリングです!」 その声に、崩れ落ちる男がひとり。 キタサンブラックの引退レース、僕はとりあえず、馬券を当てたかった。 そうしないと、キタサンブラックがどんなに素晴らしいラストランをみせても、感動できないと思っていたからだ…

「年末ジャンボ宝くじ」発売最終日の行列に並ぶ人生

12月22日の夕方、急いで仕事場を離れて、僕は行列に並んでいました。 『年末ジャンボ宝くじ』の発売最終日。 案の定、売り場には、30人くらいが並んでいたのです。 僕が並んだ後ろにも、次から次に人が続いてきます。 行列に並びながら、考えていたんですよ…

『1』の低評価を『2』で「大逆転」してしまった、『大逆転裁判』の魅力を語る。

www.capcom.co.jp www.capcom.co.jp 久々にゲームをひとつ、クリアした。 最近は、ものすごく忙しい、というわけではないのだけれど、ひとつのゲームに10時間とか20時間を費やすのも勿体ないというか、集中力が持続できなくなってしまっている。 そんななか…

「〇〇は嫌いだけど……」と言う側の葛藤と、言われる側の消耗

yoppymodel.hatenablog.com これを読んで、以前書いたエントリとそれに対する反応を思い出しました。 fujipon.hatenadiary.com このエントリに対して、わざわざ「辻元さんのことは嫌いだけど」と言う必要があるのか?という意見がけっこうあったんですよ。 …

狭い世界での「権力者によるパワハラ・モラハラ・セクハラの複合攻撃」について

www.buzzfeed.com lineblog.me note.mu note.mu はあちゅうさんの告発を読んでいるだけで、僕も息をするのが苦しくなってきました。 僕がこれまで体験してきたのは、主にパワハラ、モラハラで、明確なセクハラを受けたことは記憶にないのだけれど。 いまの日…

『おんな城主 直虎』最終回「石を継ぐ者」を観終えたので、『直虎』を完走しての感想を書きます。

www.nhk.or.jp 去年の『真田丸』に続いて、完走しました、『おんな城主 直虎』。 うーむ、なんなんだこのヌルくてネタに走った大河ドラマは……直虎は本当は男だった!とかいう説まで出てきて、なんかもうカオスだ…… とか言いつつ、結局最後まで観てしまいまし…

あなたの目の前に、いまにも吐きそうな人がいます。どうしますか?

※汚物に関する話なので、食事中、あるいは気分が悪い方は読まないほうがいいです。読まないと損するような内容でも全然ありませんし。 anond.hatelabo.jp 僕はこれを読んで、「先生、カッコいい!」って思いました。 僕自身は子どもの頃、とにかく車酔いがひ…

「ストーリー派か文体派かのリトマス試験紙」として、ヘミングウェイの『老人と海』を読んでみることをお薦めします。

togetter.com srpglove.hatenablog.com 小説好きには、ふたつのタイプがある、と以前誰かから聞きました。 ひとつめは、その小説に「何が書かれているか」を重視するタイプ(ストーリー派、と便宜的に呼ぶことにします)。 そして、ふたつめは、「どう書かれ…

永世7冠! 羽生善治さんが語ってきた「5つのことば」

www.hochi.co.jp headlines.yahoo.co.jp 羽生さんすごい、すごすぎる…… 羽生棋聖はこれで竜王を通算7期獲得。連続5期か通算7期以上の保持者に与えられる「永世竜王」の資格を手にした。羽生棋聖はこれまで名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖のタイトルで…

あるお笑い音痴が観た「M-1グランプリ2017」

www.m-1gp.com 今年は何年ぶりかに昼間に放送された準決勝から夜の決勝までちゃんと観たので、思ったことをとりとめもなく書いてみる。 準決勝を観ていて、なんだかあんまり盛り上がっていないな、笑いが少ないな、と感じたのだけれど、この寒い時期の野外で…

「おにぎり、温めますか?」の地政学

2017年11月29日夜のTOKIOの番組『TOKIOカケル』に大泉洋さんが出演していて、「おにぎり温めますか?」と尋ねてこない店員が許せない、という話をしていた。 「おにぎりを温めないで食べることが許せない」「北海道のコンビニでは、必ず『温めますか?』と尋…

誰からも必要とされず、イデオロギーに殉ずることすらできなくなった僕たちへ。

www.huffingtonpost.jp これを読んで、考えたこと。 人間というのは、めぐり合わせとか縁とか運みたいなものに、大きく左右されて生きている。 昔聞いた話で記憶に残っているのは、エネルギー産業で石炭全盛だった時代には、東大を首席で卒業したような人た…

観てよかった、と思っている「漫画・アニメ原作の実写邦画10作品」

anond.hatelabo.jp anond.hatelabo.jp 「漫画・アニメ原作実写邦画」に関しては、「地雷」という評価をされることが多い印象があるんですよね。 その一方で、冒頭ふたつめのエントリで紹介されているように、けっこうヒットしている作品が多いのも確かです。…

『クローズアップ現代+』の「サブちゃんとキタサンブラック ~知られざる日本一への道~」を観た。

www.nhk.or.jp 25分という短い時間でもあり、12月30日に密着取材を行った特番が放送予定ということもあって、個人的には「おお、杉本清さんだ!最近動いている姿を見なかったので心配していたけれど、まだまだお元気そう!声も喋りも杉本清!」というのがい…

「どうやって読みたい本見つけてる?」という増田さんの質問に、勝手にお答えします。

anond.hatelabo.jp このエントリに関しては、ブックマークコメントのほうが主役なんですけどね。b.hatena.ne.jp みんなけっこう、新聞の書評欄を読んでいるんだな、と思いました。 あと、読んだ本の「参考文献」に目配りしている人もけっこういるんですね。 …

「自分が死ねば世界は終わりだ」ということに気づいてしまった人たち

saavedra.hatenablog.com この『おんな城主 直虎』の感想と「高天神崩れ」の話が面白かったのです。 saavedra.hatenablog.com これを読んで、「それでは、武田勝頼は高天神城を救援に向かうべきだったのか?」とあらためて考えていました。 当時の情勢や織田…

Amazonの最大の強みは「すでにワンクリックで買える状態になっている」ことだと思う。

anond.hatelabo.jp 僕は基本的に通販サイトはAmazonを使うことが多い、というか、Amazonでは売っていないとか、欲しい商品が品切れになっている、というような場合じゃないと、Amazon以外を使うことはないのです。 基本的に通販で買うのは、本、ゲーム、スマ…

『闇サイト殺人事件』の被害者の「生きざま」を描いたノンフィクション『いつかの夏』と、犯罪被害者の実名報道について

mubou.seesaa.net mubou.seesaa.net 僕は、被害者の実名報道は必要ないと思うし、被害者の写真や卒業アルバムをわざわざ探してきて、悲しげなBGMとともに「紹介」するワイドショーを嫌悪している。 僕とその家族が、ある事件の被害者になったとき、某新聞社…

翻訳者・通訳の仕事に近づくことができる7冊の本

cruel.hatenablog.com 僕は「ことば」を仕事にしている人の話を聞いたり読んだりするのが好きです。 憧れてはいるけれど、自分にはそれを仕事にするほどの能力も熱意もなかったのだよなあ。 ある意味、それを生業にしていないからこそ、傍観者として楽しめる…

『ねほりんぱほりん「ネトゲ廃人」』の回を観て、考えたこと。

www4.nhk.or.jp www.nhk.or.jp 『ねほりんぱほりん』面白いですよね。 世の中の端っこを歩いている人たちが、実名、顔出しではちょっと話せないような生きざまをけっこう率直に語ってくれる番組です。 司会の山里亮太さんとYOUさんも「世間の常識や正しさ」…

京都国立博物館の『開館120周年記念 特別展覧会 国宝』で、国宝ラッシュと人混みに酔ってきた。

kyoto-kokuhou2017.jp www.kyohaku.go.jp 日帰りで行ってきました京都まで。 仕事を短時間で済ませて(というか、いちおう顔だけ出して、に近い)、なんとか京都国立博物館に到着したのは、もう16時半を過ぎていて、閉館時間まで、あと1時間半しかありません…

「ツツイスト」として生きてきた僕が、筒井康隆さんの長篇小説から、10作を選んで語ってみます。

僕は30年近く「ツツイスト」として生きています。 でも、最近は、とりあえず新刊が出たら手に取るくらいで、過去の作品を読みかえすこともなかったんですよね。 何年か前に「慰安婦ツイート事件」なんていうのもあって、長年のファンとしては、「これが筒井…

「どんなときにブログを書きたくなるのか?」という問いに対して、僕がたどり着いた答え

今週のお題「私がブログを書きたくなるとき」 けっこう長い間やっていると、むしろ「ブログを書きたくないとき」のことを考えてしまうのです。 書くほうが「日常」なわけで。 とはいえ、「書きたくてしょうがない」というときもあれば、「ちょっと前と間隔が…

『めちゃイケ』終了が発表された夜に、岡村隆史さんが還ってきた日のことを思い出す。

www.asahi.com 今夜(といっても日付的には昨日だけど)、番組の終わりに、スタッフから「(番組が)終わります」と伝えられた岡村隆史さんの様子がオンエアされていました。 これまで、さんざん「騙し企画」が行われてきた番組なだけに、岡村さんも最初は「…

『ブレードランナー』(1982年)をはじめて観て、「歴史に残る名作」を、それが歴史になってから体験することの難しさを痛感した。

ブレードランナー ファイナル・カット [Blu-ray]出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント発売日: 2017/09/20メディア: Blu-rayこの商品を含むブログ (2件) を見る 内容(「キネマ旬報社」データベースより) リドリー・スコット監…

その「笑顔の理由」は。

先週の火曜日、カープとDeNAとのCSファイナル第5戦、逆転され、1点負けている場面で登板したカープの大瀬良大地投手は、最初の1つのアウトをとったとき、ガッツポーズをしてみせた。 ああ、気合い入っているな、頼むぞ大瀬良! しかしながら、その回、2アウ…

「ドラフト緊急生特番!『お母さんありがとう』」の望月涼太選手のエピソードを観て、考えたこと。

www.tbs.co.jp 昨夜、「ドラフト緊急生特番!『お母さんありがとう』」というのを観ていたんですよ。 こんなお涙頂戴番組に泣かされないぞ!と言いたいところなのですが、カープの大瀬良大地投手と弟さんのエピソードを観て以来、毎年ドラフトの余韻を感じつ…

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