いつか電池がきれるまで

”To write a diary is to die a little.”

頭がいい、賢い人だからこそ踏んでしまいやすい地雷が、いまの世の中には、たくさん埋められている。

約束された場所で (underground2)作者: 村上春樹出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2001/07/01メディア: 文庫購入: 14人 クリック: 73回この商品を含むブログ (131件) を見る 内容紹介 癒しを求めた彼らはなぜ無差別殺人に行着いたのか?オウム信者へのイン…

「Amazon化していくリアル書店」について

僕はあまり(というか、文字だけの本に比べると)漫画を読まないのですが、最近、ヤマザキマリさんのこの新書を読んで、ヤマザキさんと、とり・みきさんの共著の『プリニウス』を読んでみたくなったのです。 fujipon.hatenadiary.com そこで、地元の紀伊国屋…

新書界の伝統のブランド、岩波新書の「最近読んで面白かった10冊」を選んでみました。

news.yahoo.co.jp 岩波新書、創刊80周年だそうです。 僕が子どもの頃から、新書のなかでも「ブランド」であり、アカデミックな雰囲気を漂わせていた「岩波」。 昔はお堅いイメージがあって敬遠しがちだったのですが、人気作家や芸能人のインタビューや対談を…

「電子書籍版の発売日が、紙の本よりも遅いのが許せない問題」について

togetter.com 僕は漫画はそんなに読まないのですが、紙の本の発売日と電子書籍版の発売日のズレは、たしかに気になるんですよね。 基本的に「電子書籍で買えるものは、電子書籍版を買う」ことにしているのですが、その理由としては、「値段が安いことが多い…

「買った本読んでから次の本買いなよ」という、至極真っ当なご意見に、どう答えればいいのだろうか?

妻に「買った本読んでから次の本買いなよ」と言われたんだけど、この至極真っ当なご意見への対応が非常に困難を極める理由を説明するのがとても難しいのです— どくだみ (@dokudamiY) 2018年6月13日 僕もよく言われます、これ。 本だけじゃなくて、テレビゲー…

「私たちは、複雑さに耐えて生きていかなければならない」

eiga.com 映画『羊と鋼の森』を観て、この記事を思い出したのです。 天皇皇后両陛下も、この映画を鑑賞されていたんですよね。 この記事では、美智子皇后が、原作を読んでおられて、出演者たちと、どこで撮影したのか、とか、美智子さま自身のきょうだいのこ…

「自分の子どもをどうしても愛せない、あるいは、虐待してしまう親は、どうすれば良いのだろうか?」

zuisho.hatenadiary.jp あの事件のことを僕も考えていました。 fujipon.hatenadiary.jp そうなのだ、僕もあのニュースで女の子がノートに書いた言葉を知って、「親も同じ目に遭わせてやればいい」と激高せずにはいられませんでした。 でも、そのあと、また考…

「西村京太郎化する東野圭吾」とか書いてしまったのだけれど、「トラベルミステリー以前」の西村京太郎は凄かったんだよ本当に。

blogos.com BLOGOSさんに転載された際に、「西村京太郎化する東野圭吾の量産」という紹介文がつけられていて、確かに僕もそういうことを文中に書いているんですよね。 おそらく、こういう刺激的な紹介文をつけてくれているからこそ、けっこう読まれたのでは…

ふたりの「山口メンバー」

dot.asahi.com まあなんというか、僕自身も若い頃、飲み過ぎて記憶をなくしてしまい、翌日、二日酔いで起き上がるのもままならない状態で、お世話になった人たちに謝り、「何かヘンなことしてなかった?」と尋ねてまわったこともあるので、偉そうなことは言…

自衛隊の『バグダッド日誌』に便乗して、面白かった「日記本」を10冊紹介します。

www.itmedia.co.jp 自衛隊の『バグダッド日誌』がすごく面白い!と話題になっています。 僕も断片的にですが読んでみました。 うん、これはたしかに、面白い。 こういう「みんなに読まれるつもりではなく、仲間内でニヤリとできるようなことを、リラックスし…

「2018年本屋大賞」は、辻村深月さんの『かがみの孤城』

news.livedoor.com www.youtube.com ノミネート10作品すべての順位はこちらをどうぞ。 本屋大賞 僕のノミネート10作品への感想はこちらです。 fujipon.hatenablog.com 今回の結果は、「うむうむ、満足!」という感じでした。僕としては満足度が高かった。 『…

2018年「ひとり本屋大賞」発表

本屋大賞 「2018年本屋大賞」は、明日、4月10日の夜に発表されます。 というわけで、今年も人の迷惑かえりみず、やってきました電線軍団! もとい、「ひとり本屋大賞」!(恒例のオヤジ前フリ) 僕が候補作全10作を読んで、「自分基準」でランキングするとい…

30年前の僕らは胸を躍らせて「ロードス島戦記リプレイ」なんて読んでいた。

mantan-web.jp 『ロードス島戦記』懐かしいな…… とはいっても、僕の記憶に残っているのは、最初のシリーズのことが主で、上のサイトをみて、「おお!パーンとディードリッド!」と一発回答できるくらいには、まだ覚えているんですよね。年取ると、昔のことは…

「人を殺してはいけない理由」について考えるための8冊の本

anond.hatelabo.jp b.hatena.ne.jp ああ、こういうのって、何年かに一度、ホットエントリに入ってくるんだよなあ、こういう「ネットの日暮巡査」みたいな話って、いくつかありますよね。日暮巡査は、2020年にまた現れるのだろうか? この件に関しては、以前…

「アルコール依存」について、知りたいけれど知るのが怖い人への7冊の本

だいぶ春らしくなってきました。 3月から4月というのは、別れや出会い、環境の変化が多い月でもあり、お酒を飲む機会も多くなりがちです。 先日、エッセイスト・小田嶋隆さんの『上を向いてアルコール 「元アル中」コラムニストの告白』を読んで、「お酒との…

「理系早口喋り」についての一仮説

anond.hatelabo.jp これを読んでいて、つい最近読んだ本に書いてあったことを思い出したので、紹介しておきます。fujipon.hatenadiary.com 2015年の初夏、41歳の若さで脳梗塞を発症したこの本の著者、鈴木大介さん。 闘病のなかで、鈴木さんは、取材してきた…

「かみ合わない善意」だからこそ、いたたまれない気持ちになることもある。

www.keikubi.com この話を読んで、僕もなんだか悲しくなりました。 正直、ものすごく美味しくて感じがよく、流行っている店なら「なんで潰れるんだ!」と思うし、味もサービスもダメなら、「まあしょうがないな」としか感じない。でも、こういう「味はまずま…

「何者にもなれない」あなたに読んでみてほしい、「何者かになってしまった人」の10冊

anond.hatelabo.jp これを読みながら、考えていたのです。 僕も「何者にもなれない人間」であることに悩みつつ、その一方で、自分を限界まで追い込むような努力もせずに生きてきて、もう40歳も過ぎてしまった。 以前、こんな文章を書いたことがあります。 fu…

椎名誠さんの時代だったのだ。

yutoma233.hatenablog.com 挙がっている作家さんたちの名前がすごく懐かしくて、思わずこれを書いています。 昭和の終わりくらいから、平成のはじめくらいは、僕がもっともエッセイを読んでいた時代だと思います。 さくらももこさんの『もものかんづめ』が大…

最近10年間の『直木賞』受賞作を率直にふりかえる

www3.nhk.or.jp 昨夜、第158回の芥川賞・直木賞が発表されました。 今回の候補作はすべて未読だったのですが、とりあえず『銀河鉄道の父』は読んでみたいと思います。 芥川賞の2作も、『文藝春秋』で掲載号で読むつもり。 芥川賞については、これまで、毎回…

「2017年にブログで紹介して売れた本ベスト10」から、紹介する側と読む側の「温度差」を考えてみた。

blog.gururimichi.com この記事を読んで、僕はちょっと意外だったのです。 『ぐるりみち。』を読んでいて、2017年にいちばん印象に残ったのは、この記事だったんですよ。blog.gururimichi.com ブックマークもたくさんついているし、この本は何位だったんだろ…

「ストーリー派か文体派かのリトマス試験紙」として、ヘミングウェイの『老人と海』を読んでみることをお薦めします。

togetter.com srpglove.hatenablog.com 小説好きには、ふたつのタイプがある、と以前誰かから聞きました。 ひとつめは、その小説に「何が書かれているか」を重視するタイプ(ストーリー派、と便宜的に呼ぶことにします)。 そして、ふたつめは、「どう書かれ…

永世7冠! 羽生善治さんが語ってきた「5つのことば」

www.hochi.co.jp headlines.yahoo.co.jp 羽生さんすごい、すごすぎる…… 羽生棋聖はこれで竜王を通算7期獲得。連続5期か通算7期以上の保持者に与えられる「永世竜王」の資格を手にした。羽生棋聖はこれまで名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖のタイトルで…

「どうやって読みたい本見つけてる?」という増田さんの質問に、勝手にお答えします。

anond.hatelabo.jp このエントリに関しては、ブックマークコメントのほうが主役なんですけどね。b.hatena.ne.jp みんなけっこう、新聞の書評欄を読んでいるんだな、と思いました。 あと、読んだ本の「参考文献」に目配りしている人もけっこういるんですね。 …

Amazonの最大の強みは「すでにワンクリックで買える状態になっている」ことだと思う。

anond.hatelabo.jp 僕は基本的に通販サイトはAmazonを使うことが多い、というか、Amazonでは売っていないとか、欲しい商品が品切れになっている、というような場合じゃないと、Amazon以外を使うことはないのです。 基本的に通販で買うのは、本、ゲーム、スマ…

『闇サイト殺人事件』の被害者の「生きざま」を描いたノンフィクション『いつかの夏』と、犯罪被害者の実名報道について

mubou.seesaa.net mubou.seesaa.net 僕は、被害者の実名報道は必要ないと思うし、被害者の写真や卒業アルバムをわざわざ探してきて、悲しげなBGMとともに「紹介」するワイドショーを嫌悪している。 僕とその家族が、ある事件の被害者になったとき、某新聞社…

翻訳者・通訳の仕事に近づくことができる7冊の本

cruel.hatenablog.com 僕は「ことば」を仕事にしている人の話を聞いたり読んだりするのが好きです。 憧れてはいるけれど、自分にはそれを仕事にするほどの能力も熱意もなかったのだよなあ。 ある意味、それを生業にしていないからこそ、傍観者として楽しめる…

「ツツイスト」として生きてきた僕が、筒井康隆さんの長篇小説から、10作を選んで語ってみます。

僕は30年近く「ツツイスト」として生きています。 でも、最近は、とりあえず新刊が出たら手に取るくらいで、過去の作品を読みかえすこともなかったんですよね。 何年か前に「慰安婦ツイート事件」なんていうのもあって、長年のファンとしては、「これが筒井…

「宝石みたいなお菓子」についての覚え書き

orangestar.hatenadiary.jp 「宝石みたいなお菓子」か…… 僕は大人になってからは、あまりお菓子に縁のない人生だったので、マカロンも「たぶん何度か食べたことがあったはず……」というくらいで、とくに印象にも残っていないんですよね。 似たような名前の人…

「もう、TSUYATAしかない地方都市」から見た、「TSUTAYAの閉店ラッシュ」問題

ascii.jp そうか、もうTSUTAYAもそんなことになっているのか……と、田舎のTSUTAYAっ子(TSUTAYAオヤジですね、すみません)である僕は、これを読んで思ったのです。 田舎(といっても、人口数万人くらいの地方の市)では、すでに、「最大の新刊書店はTSUTAYA…

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