いつか電池がきれるまで

”To write a diary is to die a little.”

2018-01-01から1年間の記事一覧

僕と「失恋ソング」

2018年3月21日に放送された、NHK-FMの「今日は一日“失恋ソング”三昧2018」がすごく面白かった。www4.nhk.or.jp 僕も全部聴けたわけじゃなくて、全体の半分くらい(主に後半)しか聴いていないのだけれど、後半の有働由美子さんと山下達郎さんのトークは本当…

「ビートたけしに独立された男」の話

headlines.yahoo.co.jp たけしさんの独立に関しては、「自分の会社」のはずの『オフィス北野』から独立って、どういうこと?と僕も思ったのです。 たけしさんの71際という年齢のこともあるし、いまの大所帯の屋台骨を背負っている状況もきつくなってきたので…

「アルコール依存」について、知りたいけれど知るのが怖い人への7冊の本

だいぶ春らしくなってきました。 3月から4月というのは、別れや出会い、環境の変化が多い月でもあり、お酒を飲む機会も多くなりがちです。 先日、エッセイスト・小田嶋隆さんの『上を向いてアルコール 「元アル中」コラムニストの告白』を読んで、「お酒との…

朝日新聞デジタルが、「粗悪なネットウォッチャー」と化した日

www.asahi.com b.hatena.ne.jp 僕はそれなりにネット歴が長いので、ネットバトル的なものも経験してきています。 『はてな』の世界では、「お前、俺を批判する記事をブックマークしただろ!」と怒鳴り込んでくる人もいたし、ブックマークコメントにデマを撒…

「理系早口喋り」についての一仮説

anond.hatelabo.jp これを読んでいて、つい最近読んだ本に書いてあったことを思い出したので、紹介しておきます。fujipon.hatenadiary.com 2015年の初夏、41歳の若さで脳梗塞を発症したこの本の著者、鈴木大介さん。 闘病のなかで、鈴木さんは、取材してきた…

赤の他人を「おかあさん」と呼ぶひと

headlines.yahoo.co.jp 僕は以前から自分ひとりでスナックに行くことはない、というか、一人で飲みに出かけることがないんですよね。最近は出張先でビジネスホテルに戻る前にご飯を食べながらビールを1杯、とかやることはあるのですが。 お酒を飲むと、その…

「第8回Twitter文学賞」の結果と「開かれた賞として、インターネットで多数決をとること」の難しさ

anond.hatelabo.jp fulllove.hatenablog.com twitter-bungaku-award.theblog.me 一部で議論を巻き起こしていた第8回Twitter文学賞の「加藤シゲアキさんへの投票呼びかけ問題」なのですが、投票結果は、有効投票数932票中、323票を獲得し、その加藤さんの『チ…

「学歴と仕事の能力の相関関係」について

anond.hatelabo.jp kabumatome.doorblog.jp 就職説明会での「学歴差別」が話題になっています。 僕自身は就職活動というものをしたことがずっとなくて、通っていた大学の医局に入局し、行けと言われた場所に行くのを20年くらい続けてきました(正確には、3年…

「かみ合わない善意」だからこそ、いたたまれない気持ちになることもある。

www.keikubi.com この話を読んで、僕もなんだか悲しくなりました。 正直、ものすごく美味しくて感じがよく、流行っている店なら「なんで潰れるんだ!」と思うし、味もサービスもダメなら、「まあしょうがないな」としか感じない。でも、こういう「味はまずま…

最上もがさんのインタビューを読んで、僕が20年前に期待していた「理想郷としてのインターネット」を思い出した。

blog.tinect.jp 僕がインターネットにはじめて触れたのも20年前くらいだったので、懐かしく思いながら読みました。 転勤先のアパートにISDNとかいう回線が引かれている、という話を聞いて、それならいま流行っているインターネットとかいうやつをやってみる…

「女性専用車両」に乗ってしまった男

女性専用車両について、かなり話題(問題?)になっているようです。 さまざまな意見を読みながら、僕は数年前の苦い経験を思い出しました。 その日は学会に参加するために上京していて、ネットで会場までの経路を確認し、ちょうど、ホームに滑り込んできた…

「この国での貧困は絶対に自分のせい」と言う人々の「背景」について

news.nifty.com この人のこと、僕はよく知らないのですが、まあそりゃ炎上するよなあ、というツイートではありました。 人にはそれぞれ事情もあるし、自分だって、病気や事故、家族の介護などで、いつどうなるかわからない。 朝、車のエンジンをかけながら、…

「何者にもなれない」あなたに読んでみてほしい、「何者かになってしまった人」の10冊

anond.hatelabo.jp これを読みながら、考えていたのです。 僕も「何者にもなれない人間」であることに悩みつつ、その一方で、自分を限界まで追い込むような努力もせずに生きてきて、もう40歳も過ぎてしまった。 以前、こんな文章を書いたことがあります。 fu…

オリンピックで活躍している選手たちをみていると、子供の頃の自分の愚かさを思い出す。

平昌オリンピックが開催されている。 オリンピックやワールドカップの時期になるたびに、最近は、あと何回、自分は観ることができるだろうか、とか考えてしまう。 開催中は、それほどちゃんと観て、応援しているわけでもないのにね。 僕は運動全般が苦手な人…

瑠麗も「スリーパーセル」も照らせば光る?

www.huffingtonpost.jp lullymiura.hatenadiary.jp また三浦瑠麗さんが話題になっているようなのです。 三浦さんがメディアに露出しはじめた時期には、「へえ、こんな見目麗しい若手国際政治学者、なんて人がいるのだなあ」と感心したのですが、三浦さんが自…

ファミコン版『ドラゴンクエスト3』が発売された、30年前の「あの日」のこと

shinya-sheep.hatenablog.com そうか、2018年2月10日で、ファミコン版『ドラゴンクエスト3』発売30周年なのか……って、上記のブログで知って、これを書き始めたのが2月10日の23時30分。とりあえず記念日のうちに思いついたことを書いてしまおう。 しかし30年…

『SUPER FRIDAY』で、吉野家の大行列に並ばずにはいられないソフトバンクユーザーの心理学

kabumatome.doorblog.jp 無料の牛丼に並ぶのに割高な携帯料金を払い続ける”携帯ユーザー”の知能問題|やまもといちろう(1ページ目) - デイリーニュースオンライン 大学時代に、車のガソリンを入れるときに、いつも車で1時間くらいかかる、安いガソリンスタン…

「私はお金を使ってくれない人はファンとは呼ばないと思う」という言葉は、はあちゅうさんのファンを傷つけない。

WEB

私はお金を使ってくれない人はファンとは呼ばないと思う。クリエイターが活動を続けるためにはお金が絶対に必要なので、お金を使って才能を伸ばすことに貢献してくれる人がファンだと思う。本を「くれるなら読みます!」イベントを「タダなら行きます!」と…

1980年代に「ゲーム少年」だった僕が観た『ドキュメント72時間「伝説のゲーセン 大人たちの闘い」』

www4.nhk.or.jp www.nhk.or.jp 高田馬場の『ミカド』といえば、「伝説のゲーセン」として知られているのですが、僕自身は一度も行ったことがないのです。 mi-ka-do.net qolhacks.com 生きているうちに一度は……と思っていたのですが、今回、この番組で採りあ…

「グリッドガール」の次は、「ホームランガール」かもしれない。

www3.nhk.or.jp www.j-cast.com 廃止される「グリッドガール」は、F1のレースでスタート前に車の停止位置を示す「グリッド」の前に立って、プラカード掲げる役割の女性ということで、いわゆる「レースクイーン」が全廃されるわけではないみたいです。レー…

落語と「ポリティカル・コレクトネス」との葛藤

落語をときどき聴きにいくようになりました。 20代くらいの頃は、漫才やコントはさておき、落語には、まったく興味がわかなくて、時間は長いし、背景はわからないし、この時代に落語を聴くなんていうのは「古典芸能に理解があることをアピールしようとしてい…

椎名誠さんの時代だったのだ。

yutoma233.hatenablog.com 挙がっている作家さんたちの名前がすごく懐かしくて、思わずこれを書いています。 昭和の終わりくらいから、平成のはじめくらいは、僕がもっともエッセイを読んでいた時代だと思います。 さくらももこさんの『もものかんづめ』が大…

「タダで泊めて」というだけで不快感与えてる、ネットの「インフルエンサー」

www.huffingtonpost.jp nlab.itmedia.co.jp 僕の感覚でいうと、「宣伝してやるから、タダで泊めろ(しかも恋人同伴で5泊!)なんて、厚かましいにもほどがある」なのです。 このホテル側の対応は、第三者的にはスカッとするのですが、僕はこのホテルには泊ま…

いま、「ニュース」と呼ばれているものの正体について

www.hochi.co.jp www.hochi.co.jp週刊文春記者「小室哲哉の引退は本意ではない結果になった、残念」「ただ小室哲哉が不倫している事については絶対の自信があります」週刊文春の公式ツイッター炎上:ハムスター速報 今回は『文春砲』のほうが炎上しているらし…

小室哲哉さんの引退と「謝罪チキンレース」のゆくえ

なんかモヤモヤする。それでも小室哲哉だから、あんなふうに美談として報道されたり、還暦近くでも支えになってくれる女性がいたりするのであって、もっと孤立して、行き場をなくしている家族はたくさんいるのに。— FUJIPON (@fujipon2) 2018年1月19日 とい…

最近10年間の『直木賞』受賞作を率直にふりかえる

www3.nhk.or.jp 昨夜、第158回の芥川賞・直木賞が発表されました。 今回の候補作はすべて未読だったのですが、とりあえず『銀河鉄道の父』は読んでみたいと思います。 芥川賞の2作も、『文藝春秋』で掲載号で読むつもり。 芥川賞については、これまで、毎回…

「ブログを書き続けている、どうしようもない大の大人」の述懐

p-shirokuma.hatenadiary.com p-shirokuma.hatenadiary.com 長年ブログを書き続けている人間のひとりとして、実に「刺さる」エントリだった。 『さるさる日記』の頃から数えると、かれこれ20年近く書き続けている僕としては、自分の人生で、この時間に何か他…

「主人公が牢獄に入れられる」ゲームの歴史的変遷

anond.hatelabo.jp b.hatena.ne.jp ブックマークコメントでもたくさんの作品が挙げられていますが、たしかに、「主人公が牢獄に入れられる作品」には名作が多いような気がします。というか、「主人公が牢獄に入れられる」という設定そのものが「ありがち」で…

「愚かなパチンカス」だった僕の遺言としての「ギャンブル依存症」の話

plagmaticjam.hatenablog.com 僕自身もギャンブル依存的なところがあり、読んでいて、なんだか悲しくなってきました。 以前、こんなエントリを書いたこともあります。fujipon.hatenadiary.com まあ、パチンコ・パチスロって、やっている人たちも、自虐的に「…

「2017年にブログで紹介して売れた本ベスト10」から、紹介する側と読む側の「温度差」を考えてみた。

blog.gururimichi.com この記事を読んで、僕はちょっと意外だったのです。 『ぐるりみち。』を読んでいて、2017年にいちばん印象に残ったのは、この記事だったんですよ。blog.gururimichi.com ブックマークもたくさんついているし、この本は何位だったんだろ…

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