そうか、2018年2月10日で、ファミコン版『ドラゴンクエスト3』発売30周年なのか……って、上記のブログで知って、これを書き始めたのが2月10日の23時30分。とりあえず記念日のうちに思いついたことを書いてしまおう。
しかし30年っていうのは本当にすごい昔のような気がしますね。
当時はまだ高校生で、両親も存命だったのだよなあ。
しかし、全寮制の高校に通っていたにもかかわらず、どうやってクリアしたんだかよく覚えていないのです。
『ドラゴンクエスト3』発売日の大行列がワイドショーで軒並み採りあげられていて、「ゲームの発売が、テレビのニュースになる日がくるなんて!」とちょっと嬉しかった記憶があるのです。
今となっては、新型ゲーム機や新しいiPhoneの発売日はトップニュースになることが多いのですから、まさに隔世の感があります。
「ドラクエ3強盗」も多発していて、僕としては、「そんなことをやって手に入れたゲームのなかで、『勇者』になるというのは、居心地が悪くないのだろうか?」と当時は疑問だったのですが、ゲームのキャラクターに対する「感情移入の程度」は人それぞれなのだ、ということを理解するきっかけにもなりました。
『週刊少年ジャンプ』の「ファミコン神拳」のゴリ押しみたいな感じで世に出た『ドラゴンクエスト』が、本当に面白いゲームで、『ファンロード』の人だった堀井雄二さんは日本を代表するゲーム作家になり、30年経っても第一人者であり続けているのだよなあ。
いま、少しずつ『ドラゴンクエスト11』をやっているのですが(いまさらながら)、なんだか『11』って、いろんな意味で「集大成」というか、ああ、堀井さんたちがずっと作りたかったのはこういうゲームだったのかもしれないな、とか、世界を描く美しいグラフィックに、「世界は広いのだから、みんなもっと冒険しようよ!」っていうメッセージを感じたりしているわけです。
まあ、なんでも美化しすぎてもしょうがないというか、最初は、『ウィザードリィ』や『ウルティマ』みたいなゲームを日本の家庭用ゲーム機でもつくりたい、つくれば売れるんじゃないか、というくらいの感じだったのかもしれないけれど。
個人的には、堀井さんが『ドラゴンクエスト』でここまで大成功しなければ、もっと日本の推理アドベンチャーゲームも多彩な作品が出ていたのではないか、みたいなこともちょっと考えてしまいます。
『白夜に消えた目撃者』、どこへ行ったんだ……(矢野健太郎さんの本によると、ロケハンに随行した編集者は、その時点で「ゲームにするのは難しいかも」という感触だったそうですが)
『ドラゴンクエスト』って、『1』でRPGの基本を学び、『2』でパーティを組んで冒険する、という進化を少しずつ遂げていき、『3』では、「転職」という新たな要素があるんですよね。
『ドラゴンクエスト』のシリーズのなかでは、かなり自由にキャラクターをつくることができたのです。
「容量の限界で、オープニングを削った」というのも、当時はけっこう話題になりました。味気ない、というよりは、そこまで一杯一杯に詰め込んでいるのか、と文字だけのオープニングにかえって背筋が伸びた記憶があります。
そうそう、ファミコン版の『3』といえば、バッテリーバックアップ!
いまとなっては、「ふっかつのじゅもん」で、「め」と「ぬ」を間違えて爆死、というのも過去の記憶となってしまいました。
そうだよなあ、今だったら、スマートフォンで写真撮ればいいよねえ。
世の中というのは、便利になりはじめると徹底的に便利になるものですね。
当時、スマートフォン、せめて、デジカメがあったらなあ。
しかし、バッテリーバックアップも、これはこれで突然消えてしまう、という怪奇現象があったのです。
しかも、なぜか消えるタイミングは、エンディング直前。
鴻上尚史さんがエンディング曲を歌ったCDもありました。
「くーちーびーるーをー かーみしめーたーとーきー」
『ドラゴンクエスト3』って、何度もリメイクされていることもあり、30年前のゲームだとあらためて言われると、もうそんなに経つのか……と感慨深いものがあります。
ちなみに、『テトリス』のアーケード版(セガ)が発売されたのも、1988年です。
(『テトリス』のゲームボーイ版は、翌1989年)
30年間、なんだかあっという間だったな。
主人公の立場でオルテガをみていた僕も、今は、オルテガの側から主人公をみてしまう……ところもあるのです。ゲームをはじめてしまえば、いくつになっても、自分が主人公になれるのかもしれないけれど。
僕は毎回「今回はフローラで」と思いながらもビアンカを選んでしまう。
でも、主人公というのを単なる「記号」と認識して、自分がやらないことをやらせてみる人も多いのだよね。
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