2016年も、残りわずかになりました。
年末恒例の企画として、2015年の『いつか電池がきれるまで』のなかの10個のエントリを紹介しつつ、今年を振り返ってみます。
かなり長いエントリ、かつかなり個人的なことばかり書いているので(このブログはいつもそうなのですが)、こんなに読んでいただけるとは思いませんでした。
増田さんがどういう選択をしたかはわからないけれど、僕は「レールから外れないと生きていけない人」と同じように「レールの上のほうが走りやすい人」というのもいるし、お互いに尊重して生きていけば良いんじゃないかと。
そして、こういう話をいつもするのですが、レースに乗るか外れるか、だけじゃなくて、レールに乗ったほうが走りやすい時期もあれば、レールが行き止まりになっていることもある。片輪走行になることだってあるかもしれない。
「稼げる資格を持つ」ことには、人生の選択肢を拡げるというメリットがある。
ただ、これは頭の片隅にでも置いて損はないと思うのです。
稼げる、というのは「お金のことでそれ以上やりたくないことをやったり、悩まなくてもすむ」ってことですから。
最近また、乙武さんをときどき見かけるようになったのですが、いろいろ掘り起こしてみると、乙武さんって、もとからこういう感じの人であり、世の中が幻想を抱いてしまって、そして今回の件で失望してしまったような気もします。
そもそも、相手の女性だって、乙武さんが結婚していることは百も承知だったのだろうし。
自業自得、ではありますが、ああいう形の夫婦関係というのも、イビツながらも成り立っていたのであれば、それを結果的に壊してしまったのは、本当に良いことだったのだろうか。
「ブログ飯」が、どういう人に向いているかというと、とにかくブログを書くのが人生で何よりも好きで、お金にはこだわらない人、だと思います。
というか、「ブログが好きでたまらない、ブログさえ書ければ死んでもいい」か、「組織で働けない事情を抱えている」のでなければ、早まらないほうがいい。
ブログだって、なんらかの専門的な知識や実績を持っている人のほうが、圧倒的に見てもらいやすい。
インターネットの世界では、いま、パラダイムシフトが起きているのです。
それは、「(本当に)つまらない」「他人を苛立たせてしまう」という、これまでの時代では、どう転んでもプラスにはならなかったキャラクターで、お金を稼げるようになったことです。
ノウハウ、というよりは、長年、本の感想を書いてきての感慨、みたいな内容です。
こうしてまとめながら、なんだか今年は自分のことは棚上げして、偉そうなことばかり書いてしまったなと反省しております。
誰かの役に少しでも立っていれば良いのですが。
たぶん、このブログで今年いちばん読まれたエントリなのですが、みんなけっこう『ブックオフ』好き(嫌い?)なのだなあ、というのと、「プレイステーションの『MOON』(未開封)に3000円!」と驚いていたら、各地で「それはちゃんと売るべきところで売ったら3000円どころじゃないのに……」と嘆かれてしまったのが記憶に残っています。
いやほんと、ブログで稼ぐより、まず身辺の無駄な出費の削減とかのほうが大事ですよね。
「みんなが幸せになるための」の「みんな」は、誰のことなのか?
そこには、自分が気に入らない「風俗とパチンコ屋の話しかしない、中国人を差別する人々」を含むのか?
もちろん、理念としては「含む」のが正しいんですよ。僕もそう思う。
ただ、そういう「実際に生きているひと」を見ようとしないで、「かわいそうな人を助けてあげる」というような上から目線になってしまうのが、相手を傷つけるのではなかろうか。
他人に助けを求める、というのができない、やりにくい人がいる(僕もそうです)ということはもっと知られて良いのではないか、と思うのです。
あと、それは後天的なトレーニングで、おそらくある程度は改善可能である、ということも。
最近、自分が死んだら、こうしてネットに書いているものはどうなるのだろうな、と考えることがあります。
ただ、ネット黎明期に思っていた「みんなに見られる、ずっと残る」というのは、今のネットでは実現できそうにないな、ということには、残念さというより、けっこうホッとしているところがあるのです。
というわけで、10個のエントリを並べてみました。
こうして並べてみると、なんだかすごく「社会派」っぽいのですが、そんなことはないんですけどね。
もっと個人的なことをダラダラと書いたようなエントリのほうが、自分では気に入っていることが多いです。
毎年同じことを書いていますが、人生なんてつまらないし、ブログもつまらない。
でも、このふたつを掛け合わせると、不思議なことに、ちょっとだけ、面白くなるんですよ(当社比)。
そういうことが、ほんの少しでも、伝わると嬉しいと思いつつ、もうしばらく書いてみます。
いつか、電池がきれるまで。
それでは皆様、よいお年をお迎えください。
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