いつか電池がきれるまで

”To write a diary is to die a little.”

1980年以降のアカデミー賞作品賞のなかで、個人的にオススメしたい映画6選


 今年の「第92回アカデミー賞」受賞式は、2月10日(月)に行われます。
 僕は熱烈な映画ファン、というわけではなく、「せっかく映画館で観るんだから、元が取れた気がする派手な映画のほうがいいかなあ」なんて思いがちなミーハー映画好きなのですが、毎年、作品賞受賞作だけは観るようにしています。
 でもまあ、正直なところ、作品賞受賞作って、みんな「良い映画」なんだけれど、かなり地味だったり、社会派で重い雰囲気の作品だったりで、観終えたあと、「これが作品賞か……」と思うことも多いんですよね。
 少なくとも、「これが今年のナンバーワン映画!」みたいな気分にはならないことが多いのです。

 そんななかで、1980年以降のアカデミー賞作品賞受賞作の個人的にオススメ(あくまでもミーハー+面白い映画好きの観点)の作品を6作紹介したいと思います。
 1980年以降にしたのは、僕が実際に観た(ビデオ、DVDも含む)記憶があるのが、この時期くらいから、ということで、ご了解ください。


mihocinema.com


第57回(1984年)アマデウス

アマデウス(字幕版)

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  • 発売日: 2016/10/31
  • メディア: Prime Video
アマデウス ディレクターズカット [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • 発売日: 2010/04/21
  • メディア: Blu-ray

 けっこう長尺の作品なのですが、音楽、美術、演技と、すべてにおいて、「なんかすごいものを見た」感じがする映画でした。若い頃に観たときは、サリエリはみっともないヤツだな、なんて思ったのですが、最近あらためて観直してみると、すっかり「サリエリ派」になって感情移入してしまったのです。いや、サリエリほどの才能のないんですけど。



第60回(1987年)ラストエンペラー

ラストエンペラー (字幕版)

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  • 発売日: 2015/01/22
  • メディア: Prime Video
ラストエンペラー ディレクターズ・カット [DVD]

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  • 出版社/メーカー: 東北新社
  • 発売日: 2008/06/13
  • メディア: DVD

 歴史映画好きにはたまらない作品。幼少の清国皇帝の前に百官がひれふすシーンが採りあげられることが多くて、「後半はつまらない」なんて言われるのですが、僕は溥儀が「一般人」になった後半もけっこう好きです。
 坂本龍一さんの音楽もすばらしい。
 個人的には、この映画のラストシーンが大好きなんですよ。こんな壮大な物語が、なんだか狐につままれたかのような、一夜の夢だったような気分になって、テーマ曲が流れてゆくのが。
 いまでも、ときどき最後のところだけ観て、しみじみとしています。



第67回(1994年)フォレスト・ガンプ 一期一会

フォレスト・ガンプ/一期一会 (字幕版)

フォレスト・ガンプ/一期一会 (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
フォレスト・ガンプ 一期一会 ― スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]

フォレスト・ガンプ 一期一会 ― スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]

  • 出版社/メーカー: ビクターエンターテインメント/CIC・ビクタービデオ
  • 発売日: 2001/12/21
  • メディア: DVD


「人生はチョコレートの箱、開けてみるまで分からない。」
 僕は映画館でこの作品をみながら、「ワサビ入りチョコとかも、けっこう入っているし」とか、斜に構えておりました。
 個人的にも思い出があるんだよなあ、この映画には。
 まさに「トム・ハンクスのための映画」であり、「アメリカ人は、こういう映画が好きなんだなあ」と思いながら観た記憶があります。



第70回(1997年)タイタニック

タイタニック (字幕版)

タイタニック (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video

fujipon.hatenadiary.com

 あまりにも有名で、そして、最も興行収入と作品の評価を両立させた映画ですよねこれは。個人的には、ラブロマンス要素よりも、「こんなふうに真っ暗な海に豪華客船とともに沈んでいった人たちがいた」ことに圧倒されます。



第73回(2000年)グラディエイター

グラディエーター (字幕版)

グラディエーター (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video

 歴史もの、とくに、ギリシャ・ローマ、中国ものが好きな僕としては欠かせません。ポエニ戦争を模した闘技場での闘いで、カルタゴ側をやらされたマキシマスが勝っちゃうところとか、脳汁出まくりです。ラッセル・クロウさんカッコいい!ちなみに、悪役のコモドゥスを演じているのは、『ジョーカー』のホアキン・フェニックス



第76回(2003年)ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還

ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還 (字幕版)

ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還 (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video


 あの『指輪物語』が実写映画化される、と聞いて、「そんなの無理無理」と確信していたファンタジー者だったのですが、公開された作品を観て驚きました。ピーター・ジャクソンさん凄すぎます。ここに挙げた映画のなかでも、自分の子どもにも見せてあげたい作品ナンバーワン。音楽も世界観に合っていて、すごく良いんですよね、いまでも時々サントラをiPhoneで聴いています。


 さて、なぜ「6作」という中途半端な数になってしまったのかというと、最初は「10」あるいは「7」にしようと思っていたのですが、どうも僕にとってしっくりくる作品がなかったから、なのです。
 2003年の『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』以降は、「みんながタイトルを知っている大ヒット映画で、アカデミー作品賞も受賞した」と文句なく言えるような作品はないのです。
 僕も毎年、「作品賞じゃなかったら、この映画を観ることはなかっただろうな……」と思いながら、映画館の席に座っています。
 社会問題や人種差別をテーマにした作品、あるいは、ハリウッドや映画界を舞台にした作品が受賞することが多くて、それは「目立たない映画に光をあてて、大勢に観てもらう」という意味では大きな効果を発揮しているのですが、「それはそれで依怙贔屓じゃないか」という気もするんですよ。
 たぶん、こういう傾向みたいなものは、今年も変わらないと思うのですが、『ジョーカー』は、作品賞を獲れるのか?
 まさに「社会問題を扱った作品」ではあるけれど。


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 真の映画ファンの皆様におきましては、はらわたが煮えくり返るようなミーハー記事だったと思われますが、こういう観かたをしている人もいる、ということで、見過ごしていただければ幸いです。


 あと、2010年以降の「アカデミー賞 作品賞」受賞作への僕の感想を並べておきますね。

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 なんだか、「画面酔いする」ばかり、書いているような気がする……


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