いつか電池がきれるまで

”To write a diary is to die a little.”

「ネット注文で待たずに受け取り!」の店で起こった、2つの悲劇

 最近は、飲食店でも「ネット注文で待たずに受け取り」ができる店が増えていますよね。
 待つのは嫌いだけれど、電話をかけるのも苦手、という僕にとっては、大変便利なシステムで、いい世の中になったものだなあ、と思っているのですが、先日、二日間続けて、「ネット注文でのトラブル」に遭ってしまいました。

 まず1つ目。
 ネットで予約をして、確認のメールが来て、予約時間ちょうど、長男を迎えに行く前にテイクアウト商品を受け取りに行ったのですが……

「すみません、お客様のお名前を、もう一度いただいていいですか?注文を確認しますので……」

 なんだか、オーダーが店に通っていないみたい。
 少なくとも、注文した商品は準備されていませんでした。

「すみません、ちょっと調べてきます……」
 待つこと10分。
 店長さんがやってきて、僕にこう説明してくれました。

「お客様、申し訳ありません。ネットでの注文をプリントアウトするプリンターの紙が詰まっている状態になっていて、厨房にオーダーが伝わっていませんでした……いまから急いでお作りしますので……」

 迎えの時間は迫っているし、「もういいです」って言って出ていこうとしたのだけれど、今から他所に行っても混んでいる時間で、かえって時間がかかりそう。
 
 結局、30分くらい待って、ようやく注文の品を手に入れたのですが、一部商品は「品切れ」ということで準備できなかったとのことでした(代わりに少し、おまけはしてくれたのだけれども)。

 こういうトラブルはありうることだとは思うけれど、これなら最初から店に来てテイクアウトを頼んだほうが早かったのでは……というのと、なんだかやたらと恐縮されて(とくに文句は言わなかったのですが、不快そうな顔は隠せなかったと思う)、普通にネット注文していただけなのに、なんでこんな目に……とくたびれてしまいました。


 そして2つ目。
 その翌日、今度は某弁当屋のネット注文を利用したんですよ。
 そこは、10分単位くらいで、「お弁当の受け取り」を時間指定できるのですが、ちょうどその時間くらいに行ったら、店内は大混雑。
 ああ、ネット注文していてよかったなあ、と思ったのですが、レジの前には行列ができていて、そこからレジ前にたどり着くまでに時間がかかり(しかし、けっこう長時間並んでいたにもかかわらず、レジの前にたどり着いてから、「何にしようかなあ」なんて検討をはじめる人がいるのは本当にわからない)、「〇時×分にネットで予約していたんですけど」と告げると、店員さんは「すみません、ちょっとお待ちください」と。

 何の説明もなく、20分くらい待たされたのですが、店内の動きや会話の内容を確認すると、どうも、オーダーそのものが全く通っていない、あるいは、商品が準備されていなかったようなのです。注文した弁当をあわてて作り始めていました。
 「待たずに受け取り!」じゃなかったのかよ……と、連日のトラブルにうんざりしつつも、この日も「今から別の店に行ってもなあ……」ということで、ずっと待った挙句に「できたて弁当」を買って帰ったのです。
 いやしかしこれ、もし注文が通ってないにしても、状況説明くらいはしてくれないと、ただ待たされているだけというのは、あまりにも不快すぎる……
 すごく混んでいたので、店員さんたちもてんやわんやだったのかもしれませんが、それにしてもバカにされたような対応でした。


 「ネット注文で待たずに受け取り」は、これまで何度もいろんな店で利用していて、手際の問題で少し待たされることはあったのですが、まあしょうがないな、と思える程度だったんですよ。
 それが、2日連続でこんなトラブルに遭って、うんざりしてしまいました。

 同時に、「ネット予約システム」を導入した店は多いけれど、その運用面ではかなり温度差があるし、利用者が増加することによって、現場にとっては、面倒というか、混乱を生んでいるのではないか、と感じます。

 ひとつめの例では、プリンターの紙詰まり、という、けっこうありがちなトラブルなのに、それを定期的にチェックする仕組みができていなかった、ということなんですよね。

 そして、「ネット」が介在していても、注文の有無や機械のトラブルをチェックするのは人間で、「ネット注文」のシステムが完成していても、人間が関わるところがボトルネックになりやすい。
 おそらく、「店内の混雑やその店で処理できる注文の限界」は、ネット注文には反映されない店が多いのではないでしょうか。
 電話注文であれば「すみません、いま、混みあっていて、お時間がかなりかかるのですが……」と、お客に直接説明できるのだけれど、ネット注文の場合には、ネット内でのキャパシティと受け取り時間さえ許容範囲なら、とりあえずオーダーが通ってしまうのではなかろうか。
 
 トラブルに対する店員さんの対応についても、「ネット注文は自分(ひとりの)せいじゃないし……」と、責任の所在がわかりにくいところがある。
 それによって、二つ目の事例のような「積極的にクレームをつけるような客でなければ、放置されてしまう」ことが起きてしまう。

 僕自身は、最近こういうのが2つ続いただけで、これまでは比較的快適に使えてはいたのですが、ネット注文の利用者が増えることによって、こういうトラブルは多くなるのではないか、と思うのです。
 もちろん、システムもアップデートされていくはずです。

 店のほうからすると「ドタキャン問題」とかもあるみたいですし、運用するのも利用するのも人間であるかぎり、トラブルは避けられないのかもしれませんね。

 結局、「大事なことは、ネットで予約していても、電話で直接確認すべき」みたいな話になって、かえって面倒になるんだよなあ。


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