参考リンク:東京ディズニーランドにデートに行ったけど、キレて解散した話。(はてな匿名ダイアリー)
東京ディズニーランドにデートに行ったけど、キレて解散した話。
正直、書いた人と相手の男性については「相性悪かったねえ」としか言いようがないのですが、いくつか考えさせられるとことがあったので。
まずはこの話。
東京ディズニーランドにいこうとデートに誘われた。
相手はランドまで徒歩15分の所に住んでいたので、事前のパスポートの購入をお願いした。
ついでに事前にレストランの予約をお願いした。
それから1ヶ月、特に連絡がないまま当日を迎えた。
彼はパスポートを購入していなかったので行列に並んだ。
もちろんレストランの予約もなかった。
直接これなくても家で5分ネットに繋げばどちらもクリアできるのに、わざわざ並ぶのが好きなのかな?と思った。
書いた人の「なんで予約していなかったの?あらかじめ言っておいたのに。それも向こうから誘ってきたのに!」という気持ちはよくわかります。
でも、僕自身も「予約のために電話1本入れるのが苦手な人間」なので、この男性の行動も、なんとなく想像してしまうんですよね。
別に並ぶのが好きじゃない(というか、たぶん嫌いだと思う)のだけれども、「予約するという行為のハードルが高い人」って、いるんですよね、たぶん。
それは「めんどくさい」というよりは、「そろそろ予約しなきゃ……でも、なんか今日はなんか緊張しちゃうし、気乗りしないな、もう眠くなってきたし……明日は絶対しよう、じゃあ、おやすみなさい……」
(毎日この繰り返し)
みたいになっちゃう人って、少なからずいると思うんですよ。
ちょっとしたことが、すごくめんどくさく感じる人とか、やろうという気持ちはあっても、とにかく先送りにしてしまう人。
こういうのは、発達障害の一症状なのだ、という説もあるようですが、僕にはなんとも言えません。
ただし、「単なるめんどくさがり、じゃなくても、『たった5分の予約』が苦手な人っているのだ」とは思います。
いや、僕自身も、Amazonのゲームの初回限定版とか、買うつもりでずっと眺めているのに「予約注文する」のボタンをなんとなくクリックしないまま(本人は「買うつもり」なのだし、「1回クリックするだけ」なんですよ!)、いつの間にか発売日を過ぎてしまっていて、転売業者がものすごい高値をつけているのを見て、「ムキーッ!」とかなってるわけです。
ほんと、発売を知らなかったとかいうならともかく、知っていたにもかかわらず、買う気満々だったにもかかわらず、「予約」できない、なんてこともあるのです。
こんな偉そうに語る話じゃないんだけれども。
その日は入場制限がかかるような混雑日だった。
アトラクションは軒並み100分越えだったけど、待ち時間をネットで確認したりファストパスを駆使して、すべての乗り物を20分以内で利用した。
彼には「こんなに並ぶの?」といわれた。工夫したんだけどな…。
この話とか、ディズニーランドに詳しい人なら、「混雑日にすべての乗り物の待ち時間20分以内」がいかに凄いことかわかるはずです。
『プーさんのハニーハント』とか、下手したら2時間半待ちくらいになりますしね。
以前、香港のディズニーランドに開園直後に行く機会があって、「海外だから、日本より空いているよね」と思い込んでいたら、すごい大混雑で、まだ日本に設置されていなかった『バズ・ライトイヤーのアストロブラスター』で3時間待ったのを思いだしました。
で、それが、かなり子ども向けの光線銃ゲームで、一緒に行っていた妻が、苦りきった表情で、ブラスターを途中で投げ出してしまったときの気まずさといったら!
『バズ・ライトイヤー』さんの名誉のために付け加えておくと、『アストロブラスター』って、基本的には「覚えゲー」なので、何度もやっていると、敵の出現位置やポイントなどが頭に入ってきて、ハイスコア狙いでけっこう楽しめます。
数年前に東京ディズニーランドで遊んだ幼稚園児の息子には大好評でした。
3時間待って、やるものじゃないとは思うけどさ。
子どもとオッサンと地方の人間は、基本的に行列に弱い。
というか、「人が並んでるから、今日は、この店はやめよう」となる場合が多い。
東京へ行くと、とにかく「並んでいる人」の多さに驚かされます。
「2時間待ちのパンケーキ」なんて話を聞くと、「正気か?」と思うんですよ。
そりゃ、美味しいのかもしれないけれど、あまりに時間がもったいなくないか、と。
でも、オッサンたちのなかは、新しいiPhoneのためなら、何時間どころか、何日も並ぶ人もいるんですけどね。
女性は「食べ物や体験などの『消えもの』のために並べる」という人が多くて、男性は「デジタルガジェットのような、形に残る、ずっと使えるもののためなら並べる」という人が多いような気がします。あくまでも僕の観測範囲では。
iPhoneとか、「3日前から並ぶくらいなら、何週間か手に入るのが遅れても、並ばないほうが良いんじゃない?」とか、思うんですけどね。
ディズニーランドのアトラクションを「20分以下の待ち時間」で制覇するって、すごいことではあるのだけれど、行列慣れしていない人間にとっては、20分は、けっこう長い。
うちの長男(幼稚園児)などは、5分経つと「まだ〜、全然前に進んでないよ〜く〜た〜び〜れ〜た〜」とか言い始めます。
僕の場合は、一人旅で本を読みながら電車を待つ、というような状況では、待ち時間って全然気にならないのですが、こういう「微妙な関係の2人で、待ち時間を過ごす」って、けっこうキツいだろうな、と。
慣れているパートナーであれば、話をしたり、お互いに適当にスマートフォンをいじったりと、緩急がつけられるのですが、こういう関係だと「相手と会話をせずに、ひたすらスマホ」ってわけにはいかないだろうし。
ディズニーランドの待ち時間というのは、たしかにけっこうつらい。
本を読みながら待つわけにはいかないし、スマホで何かやるのも限界がある。そもそも、自分ひとりの世界にこもりながら待つのは許されないムードもあるし。
でもまあ、ディズニーランドって、あまりにも効率を重視して回ろうとすると、それはそれでなんだか心に引っかからないところもあるのかもしれません。
待ち時間が長かった記憶、のほうが、ずっと残っていたりするものです。
「行列で3時間待って、アストロブラスター」の話は、今でもときどき我々のあいだではネタにされていますから。
正直、ひとつひとつのアトラクションって、そんなにものすごくもないと思うんですよ。
むしろ、待ち時間こそが、ディズニーランドの最大のアトラクションかもしれない、というか、そう思えるような人と行くべきなのかもしれないな、と。
ただ、夜のエレクトリカル・パレードは僕も大好きです。
あれは良いよね、スポンサードしている会社のイメージが大幅にアップするくらい。
しかし、アトラクションを楽しんでいる瞬間よりも、長い待ち時間を一緒に過ごして苦にならない人を選ぶべき、というのは、ある意味、ディズニーランドって、「夢の国」のようでいて、「人生そのもの」なんじゃないか、という気もしますね。