いつか電池がきれるまで

”To write a diary is to die a little.”

「本当にグズな人に、グズグズって言っちゃダメ!」

お昼に『ごきげんよう』を観ていたら、「キレられた話」を各人が紹介する、というコーナーで、ゲストの千秋さんがこんな話をしていた。

 以前、ある番組でキャイ―ンのウドちゃん(ウド鈴木さん)が、ずっとグズグズしてたから、「グズグズすんじゃねえよ!って言ってたんですよ。本当にグズグズしてたから。周りのみんなもそのやりとりをみて笑ってたし。
 でも、収録が終わったあと、ウッチャン内村光良さん)に、「千秋、ちょっと」って呼ばれて、「お前、本当にグズな人に、グズグズって言っちゃダメ!」って怒られちゃって……

これを聞いて、ああ、内村さんって、優しいよなあ!って感心しました。
そのあとのスタジオでのやりとりで、司会の小堺一機さんは「まあ、ウドちゃんは本当にグズなんですけど、ずっとそんな感じで、みんなから愛されてますからねえ」とコメントしていました。
千秋さんは、もともとけっこうキツイ言い方をしがちなところもあって、そんなに悪気もなさそうな感じ。
まあ、ウドさんの内心は、わからないんですけどね。
そういうところが、ウドさんにとっての芸能界で生きていくための「特徴」でもあり、「かわいげ」だったりするのかもしれないし。


僕は内村さんの立場に共感します。
とはいえ、そこでみんなが「グズなウドちゃん」を気遣い、腫れものに触るように扱うと、それはそれで、かえってギクシャクしてしまうことも考えられます。
ウドさんの居心地も、かえって悪くなるかもしれない。
千秋さんがボロクソに言っていることで、かえってみんな「まあまあ」って、おおらかな気持ちになっている可能性もあるだろうし。
内村さんが収録後に千秋さんと個人的に話したのも「みんなの前で注意したら、かえって雰囲気が悪くなるリスクがある」と考えていたのでしょう。
「時間がない収録中にグズグズしているのに、ウドさんだけウッチャンに守られ、優遇されるなんておかしい!」と感じる人だって、たぶんいるはず。


「本当にグズなひとに、グズグズって言っちゃダメ!」
それは「正論」です。
ただ、それにも「例外」が存在するのかどうか?
「毒舌家」の千秋さんだから、許されるのか?
この場合は「芸能界」という特殊な世界だから、仕方がないのか?


そんな「ガス抜き」がなくても、みんながおおらかな気持ちで「グズグズしている人」を見守ることができれば良いんでしょうけどね……

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