いつか電池がきれるまで

”To write a diary is to die a little.”

『声優総選挙2017』を観ながら、日高のり子さんの「がけっぷちトリオ」からの旅路を思い出していた。

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この番組、僕も3時間観ていました。
1位は「野沢雅子枠」なのかと思いきや、野沢さんが2位で、山寺宏一さんが1位。
しかも、野沢さんが248ポイントで、山寺さんは470ポイント。
技術と同時に「声優」の仕事の枠を広げてくれた人、として、同業者から評価されているのかもしれませんね。
宮野守さんとか花澤香菜さんとか(とりあえず思いついたのがこの2人って、どれだけ僕は『STEINS;GATE』好きなのか、って話ですが)、人気若手声優も入っているのかと思いきや、やっぱりベテランが強かった。
「視聴者が選ぶ」だと、全然別のランキングになるんでしょうけど。


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松本さん元気出してください……うちの息子は松本さん(の声)大好きです。


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この人も……絶対ランクインしていると思っていたのですが。


 3位の藤原啓治さんの紹介が「役に合わせて声を変えないナチュラルな演技が魅力!」で、4位の沢城みゆきさんが「7色の声を持つ女!」。
 役によって声を変えたほうがいいのか、変えないほうがいいのか、どっちなんだよ!
 声優っていうのも、なかなか難しい仕事ですよね。


 このランキングにも、なんかいろいろテレビ朝日の事情みたいなものがあるんだろうなあ。
 中尾隆聖さんは「フリーザ推し」だったのですが、僕としては、ばいきんまん抜きには語れないと思うのですよね。
 ばいきんまんの声って、中尾さんにとっては「ちょっと頑張らないと出ない声」で、毎回汗だくになって演じておられるそうなのです。


 脱線してしまったのですが、僕にとって感慨深かったのが、21位の日高のり子さん。
 個人的に『タッチ』は、「青春なんてくたばれ!」と僕が心底世の中を呪っていた時期に放送されていたため(というか、ずっと呪い続けているような気もしますが)、あまり熱心に観てはいなかったのですが(あんな幼なじみなんていねえよ!と)、浅倉南役が「日高のり子」さんと聞いて、「えっ、あの人が?」って、すごく驚いたのを覚えています。


 僕にとっての日高のり子さんの原風景というのは、土曜日の夜、『笑福亭鶴光オールナイトニッポン』で、坂上とし恵さん、浜田朱里さんとともに、売れない若手女性芸能人「がけっぷちトリオ」として、さんざん鶴光さんにセクハラ、パワハラ的に「いじられていた」人なんですよね。


「がけっぷち! がけっぷち! もひとつおまけにがけっぷち!」
毎回、そんなテーマ曲(?)ともに鶴光のオールナイトに登場してきた「がけっぷちトリオ」。
 その時点で、「いまひとつパッとしないアイドル」だった日高さん、おそらくこのままフェードアウトしていくのだろうな……と思っていたのです。


 ところが、いきなり浅倉南役で「声優」として大ブレイク。
 えっ、日高のり子って、あの、「がけっぷち」の人? なんで「声優」?
 当時も「舞台俳優」と「声優」を兼ねる人はたくさんいたけれど、「アイドル」から「声優」になった人はほとんどいませんでしたし、話題づくりの一発屋みたいなものかと思いきや、日高さんはその後も声優としてのキャリアを積み重ね、今では「声優・日高のり子」が「がけっぷちトリオ」の一員だったなんて、ほとんどの人が知らないはずです。


 そうか、パナソニックのETCの声とかもやってるんだ……
 日高さん、声優志望で芸能界に入ったわけじゃなくて、ラジオのパーソナリティをやっているときに、「声に特徴があるので、声優に向いているのではないか」とリスナーに勧められたのがきっかけになったそうなんですよ。
 そして、声優としては経験がきわめて浅い状態で『タッチ』の収録に入ったために、現場ではかなり厳しい指導を受け続けたのだとか。
 結果的には、そのおかげで、声優としての実力をつけ、ここまでの成功をつかんだのです。
 そもそも、『タッチ』の浅倉南に抜擢されたのも「喋りかたが声優っぽくないのが良い」という理由だったそうですから、人間、何が幸いするかわからないし、とりあえず挑戦してみたら道が開ける、ということもあるんだなあ、と。


楽しいことも辛いこともみんな人生のスパイスだと思うのです。

楽しいことも辛いこともみんな人生のスパイスだと思うのです。