いつか電池がきれるまで

”To write a diary is to die a little.”

「ちゃんと、聞く」って大事だな。

息子は最近、「託児所に行くのはイヤだ!」と泣きだしてしまう。

でも、別に託児所でいじめられたり、仲間はずれにされているわけではなさそうだ。

一度託児所に行ってしまえば、あとはけっこう楽しそうに遊んでいるらしい。

 

妻が、息子とじっくり話していた。

「なんで託児がイヤなの?」

「とにかくイヤだあ〜」

 

「託児の何がいやなの?」

「うーん、みんなが帰ってしまって、最後にひとりで残されるのがイヤなんだ……」

 

妻は仕事でどうしても遅くなりがちで、息子の迎えも、最後になってしまうことが多い。

 

そうか、3歳くらいのときって、たしかに「みんながいなくなって、ひとりで取り残されること」が、ものすごく怖かったよなあ。

託児所の先生たちがいるとはいえ、他の子供たちがみんな親と一緒にいなくなっていくのは、ものすごくつらくて淋しいことなのだ。

 

もうすっかり「大人モード」になってしまった僕には思い出せなくなってしまった理由で、息子は、ずっと不安だったのだ。

 

相手が子供だからといって、大人が勝手にいろんな「理由」を想像してはいけないな、と、あらためて思い知らされた。

「ちゃんと、聞く」って大事だな。

 

毎日誰かが「さいごのひとり」になるのだから、そう簡単に解決するような問題じゃないし、結局は「慣れる」しかないのだとしても。

 

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