いつか電池がきれるまで

”To write a diary is to die a little.”

マクドナルドの「選べるチョイス!新バリューセット」に困惑した話

www.mcdonalds.co.jp


朝、少し早めに起きたので、出勤前にマクドナルドに寄ってみたんですよ。
たまには「朝マック」も良いかな、などと思って。
で、ドライブスルーに並んで(っていうか、「並ぶ」ほど客はいなかったのですが)、「ご注文は?」という段になって、ちょっと腰が引けてしまいました。


なんだこれは?


そうか、ネットで少し話題になり、テレビCMも流れている「1000通り以上の選べるチョイス!新バリューセット」とやらが始まっていたのか……


これ、実際に予備知識なしでドライブスルーで買おうとして、目の前にたくさんの商品の写真が並んでいるのを見ると、僕にとっては「選べる楽しみ」よりも、「めんどくさいな」という気分が先に立ってしまいます。
肉か魚か?みたいな白黒つけやすいチョイスであれば、即断できそうなものなのですが、マクドナルドのメニュー、とくに朝マックって、似たようなラインナップで、卵が挟んであるかとか、チーズの有無とかで差別化されているものが多いじゃないですか。
スライムとスライムベスホイミスライムと、どれを選びますか?って突然聞かれても困る。
メタルスライムくらい「違う」ものがあれば良いのだけれど。


後ろに車も並んでいるし、結果的に、無難そうなやつを選んだのですが、これって、いままでの「朝マック」に比べて、何か良いことがあるのだろうか?
サイドメニューでサラダとかナゲットとかが選べる(料金50円プラス)のは、これらのメニューが好きな人には良いかもしれないけれども、そのためにマクドナルドを選ぶほどのインパクトがあるとも思えない。
「サイドメニューはどれにしますか?」と、いちいち客の注文を聞かなければならない店員さんの声も、心なしか「うんざり」しているように聞こえました。おそらく、業務は煩雑になっているだろうな、と。
僕が頼んだメニューの問題なのかもしれませんが、待ち時間も長くなってしまいました。
商品のバリエーションが増えれば、「提供に時間がかかる」ことも多くなるはず。


このキャンペーンって、誰が得をするのだろうか?


たぶん、試験的にやってみている段階で、評判が悪ければすぐに次のことをやるとは思うのですが、それにしても、「選べる」とか「選択肢が1000種類以上!」とかいうのは、提供する側が思うほど、客側にとっては魅力を感じない。
いや、これが大型書店とかであれば、「いろんな本のなかから、じっくり選ぶ時間を過ごす」のも良いとは思うのです。家族で行くファミリーレストランとかでも、ある程度の「選択肢」はあったほうが嬉しい。


でも、マクドナルドで、ファストフードで、「選ぶのが煩雑になるだけで、どれを選んでもあまり代わり映えせず、出てくる時間が長くなる」というのは、デメリットのほうが大きい「サービス」なのではなかろうか。


もちろん、単一メニュー、というわけにはいかないのでしょうけど、個人的には、選択肢はある程度厳選・限定されていたほうが良い場合が多いのではないか、と思うんですよ。
だって、「選ぶ」のって、めんどくさいじゃないですか。
僕が「食」や「マクドナルド」に対して、さしたる思い入れがないからなのかもしれないけれども。


いまの世の中って、けっこうなんでも「選べる」んですよね。
ネットが一般的なものになって、ものすごい量の「情報」を得られるようになったけれど、その一方で、「最終的に選択するのは自分」であることは変わらない。
僕は基本的に、誰かに「選んでください」と言われることに疲れてきている。


いまの時代、なんでも母集団が大きいほうが「サービス」ではないと思うんですよ。
ブログのエントリとかでも、「オススメのマンガ(推理小説)100選」みたいなエントリって、たくさんあるじゃないですか。
でも、あれって、紹介されている100個全部読む人なんて、ほとんどいないはず。
あっ、これって役立ちそう!とブックマークして、そのまま観ることもなく放置、というケースも少なくないでしょう。
だって、「100冊」分の情報を自分のなかで処理して、優先順位をつけるのって、大変だから。
100冊も選ぶのって、選んでないのと同じじゃない?


個人的には、そんなふうに「網羅」するようなものより、「10選」とか、いっそのこと「いま私がオススメしたい1作」を紹介してくれないかな、と思うんですよ。
むしろ、「100のなかから、私が1つ選びました」のほうが、実用的だし、魅力を感じるのです。


なんだかこの「新バリューセット」って、いまのマクドナルドの「迷走」の象徴のように見えるのです。
もう「選択肢の多さ」に、客は魅力を感じない時代なのだから。