いつか電池がきれるまで

”To write a diary is to die a little.”

中島浩二さんの「お断りの技術」

今朝、FMラジオの『モーニングジャム』という番組を聴きながら運転していて、パーソナリティーの中島浩二さんの「お断りの技術」に、感心してしまったのです。

matome.naver.jp


この番組のコーナーから書籍化され、福岡圏では大人気となっている『おもろい家族本』シリーズの新作本が出る、ということで、番組出演者による書店のサイン会の告知が番組内で行われていたのです。


そのなかで、あるリスナーからのメールが紹介されました(うろ覚えなので、一字一句レベルでの正確性はありません。だいたいこんな内容だった、ということでお許しください)。

いつも楽しみに番組を聴いています。
今回の出版記念のサイン会、ぜひうかがいたいと思っています。
それで、お尋ねしたことがあるのです。
せっかくなので、みなさんに差し入れを持って行こうと思うのですが、大勢の方がいらっしゃるでしょうし、同じようなものが重なってもご迷惑ですよね。
よかったら、「こういうものが欲しい」とかあれば、教えていただけませんか?


こういうメールは、ものすごく嬉しいとは思うのです。
でも、現実問題として「これこれこういうものが欲しい」って言うわけにはいかないでしょうし、「差し入れ」も歓迎される場合だけではありません。


この質問に対して、中島さんは、こんなふうに答えていました。

ありがとうございます!
お気持ちは本当にありがたいのですが、差し入れは基本的に遠慮させていただいております。
ほら、動物園で、よくあるじゃないですか「動物にエサをあげないでください」って。
子どもが動物さんのために、ってエサをいっぱいあげて、動物が食べ過ぎてお腹をこわしちゃう、なんてこともありますよね。
われわれは動物園の動物みたいなものですので、頂き物をすると、限度がわからなくなってしまうかもしれません。
ですから、どうか、お気づかいなく。
会場に来てくださるのが、いちばんのプレゼントです。


ああ、こういうのを「上手な断りかた」っていうのだなあ、と。
差し入れまでしたい、というファンの存在はありがたいけれど、現実問題として、差し入れやお土産をたくさんもらうと、困ってしまうことが多いのでしょう。
でも、相手はあくまでも「善意」なのだから、「要りません、困ります」と邪険にもできない。
そこで、「動物園の動物の話」を持ち出してきて、やんわりと、自虐的なユーモアもまじえて、「お断り」しているのです。
これなら、自分も相手も傷つきにくいはず。


まあ、こういうのって、個人対個人のやりとりでは、なかなか使えないとは思うのですが、聴いていてすごく印象に残ったので、ここに書き残しておきます。


学生時代、ひとり暮らしをはじめたのと同じ時期にはじまったKBCテレビ九州朝日放送)の『ドォーモ』をずっと観ていた僕としては、中島浩二さんが相変わらず現役で、こういう洒脱な大人としてラジオで喋り続けてくれていることが、けっこう嬉しかったのです。



聴ける! おもろい家族本: CD付

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