先日、博多華丸・大吉さんと平成ノブシコブシが、博多のグルメを紹介するという番組をやっていました(たぶん九州ローカル)。
昨夜、ある店でラーメンを食べたというノブシコブシに、華丸さんは「あの店、ちゃんぽんが美味しいのに!」と、残念そう。
それに対して、ノブシコブシの吉村さんが「僕、ちゃんぽんって、食べたことないんですよ」と答えていて、華丸さんが驚いていました。
「ええっ、ちゃんぽん、一回も食べたことないの? リンガーハットとか全国にあるじゃん、行ったことない?」
本当に「食べたことなかった」そうなんですよ。
華丸さんも驚いていましたが、僕もびっくりしてしまって。
華丸・大吉さん+僕の「ちゃんぽんを食べたことがない人がいるのか!」という驚きと、吉村さんの「ちゃんぽんって、食べたことなくても驚くようなことじゃないですよね」という冷静さには、明らかに「温度差」がありました。
そうか、北部九州地方では「ちゃんぽん」って、(とくに男性は)1か月に1回くらいは食べていそうな、ごく一般的な選択肢のひとつなのだけど、東京や大阪では「ちょっと珍しい食べ物」のカテゴリーに入ってしまうのか……
でも、1980年生まれの吉村さんが、「食べたことない」というほどマイナーなのだとは、想像もつきませんでした。
冷凍食品のちゃんぽんとか、けっこう売れてそうなのに。
吉村さんは、とくに「ちゃんぽんを避けている」ってわけでもなさそうでしたし、そもそも「食べたことがない」のなら、好きも嫌いもないわけで。
僕が10歳のときに、九州に引っ越してきて、はじめて「とんこつラーメン」を食べたときには、「なんだこの白くてドロッとしたスープは……」と、驚いたものです。このスープ、飲めるのか、飲んでもだいじょうぶ、なのか……と。
いまはすっかりとんこつラーメン大好きになりましたし、全国的にも珍しくはなくなった(ですよね)と思います。
しかし、関東生まれの僕の母親は、ずっと、とんこつラーメンには「馴染めない感じ」があったようでした。
僕も、たまに東京にやってくると、つい、美味しい醤油ラーメンの店を探してしまいます。
九州北部は、醤油ラーメンや味噌ラーメンのファンにとっては「生きづらい場所」。
九州人には「ラーメンはとんこつじゃないとダメ!」っていう人が少なくないのです。
そういえば、「つけめん」は、僕が住んでいる九州北部ではほとんど見かけないし、こちらでは常識の「替え玉システム」(ラーメンの麺だけお替わりできる仕組み。ひと玉100円〜130円くらいが一般的)も、九州を出ると、ほとんど見かけません。
これだけ、日本全国で他地域の名物が食べられる世の中になっても、それぞれの地域の特色、みたいなものって、けっこう色濃くのこっているのだな、と感心してしまいました。
でも、九州以外には「いままで一度もちゃんぽんを食べたことがない」という人が、そんなに大勢いるのでしょうか?
これは、地域差なのか、個人差なのか。
なんか実感が湧いてこないんだよねえ。
自分以外の食の常識って、頭では理解できても、舌で納得するのは難しい。
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