いつか電池がきれるまで

”To write a diary is to die a little.”

「面白いゲームなのに突然遊ばなくなり、エンディングまでたどり着けない症候群」


 いま、Nintendo Switchで、『ファイアーエムブレム 風花雪月』をやっている。


 僕は昔から、こういう「キャラクター育成型シミュレーションゲーム」が好きで、メガドライブの『シャイニング・フォース』がいちばん印象に残っているのだ。

 しかし、もうすでに発売されてから2ヵ月。
 自分なりに時間をつくって進めてはいるのだけれど、まだ学園生活も半年に満たず、学園の広いマップで人探しをするのに飽き、バトルのフィールドが入り組んでいるのをみてため息をついている。この段階でこれなら、最後のほうは、どれほどめんどくさくなっていることか!
 まあでも、とりあえず今はけっこう面白い。

 ただ、自分がこのゲームをクリアできるかどうか、正直自信がない。

 先日、久々にPS4を起動してみて、半分くらいまで遊んだ時点で止まっている、『JUDGE EYES:死神の遺言』を思い出した。
 面白いんだけどなあ、これ。
 下着を追って街中を疾走するキムタク。
 風俗の待合室でモジモジするキムタク。
 けっこう攻めているゲームだと思う。


JUDGE EYES:死神の遺言 新価格版 - PS4

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 去年の年末から今年の元日にかけて、ちょっと仮眠したくらいで、半分くらいまで一気にプレイして、よし、正月休みの間にこのゲームをクリアする!と決心したはずなのに……

 1月2日からは、1秒たりとも起動しておらず、ストーリーも遊び方もすっかり忘れてしまった。
 僕はどうも、昔からこの手の中断ゲームが多いのだよなあ。
 短期間にものすごく熱心にプレイするのだけれども、一度電源を切ってしまうと、なんだか次に立ち上げるのが異様にめんどくさく感じてしまうのだ。

 けっして、つまらない、と思っているわけではないし、自分では「そろそろ進めなくては」という意識はあるのに。
 最近では『オクトパストラベラー』とかも同じような感じで、半分くらいの時点でストップしている。
 けっこう熱心にプレイしていたし、自分では面白いと思っていたはずなのだが。

 ちなみに、今年クリアしたゲームはスイッチの『逆転裁判1・2・3』だけで、年々、クリアまでに時間がかかるゲームが苦手になってきている(去年はPS4の『ドラゴンクエスト11』『ザンキゼロ』と3DSの『大逆転裁判』をクリアした)。時間がない、というのは僕に限ったことではないと思うし、いろんなゲームをかじっている時間を集中すれば、2~3本はクリアできるはずなのだ。
 
 最近気づいたのだが、僕の長男も同じようなゲームの遊び方、というか、中途半端なところでやめてしまいがちだ。
 『妖怪ウォッチ4』をものすごく熱心にやっていて、半分くらいの章まで終え、このままエンディングまで行くのかな、と思いきや、いつの間にか全然触らなくなってしまった。
「あれ、クリアしたの?」と訊ねると、「いや……そのうちやろうとは思っているんだけど、なんとなく今はやる気が起きなくて……でも、今は『マインクラフト』のほうが楽しい!」とのことだった。
 その手の「あんなに熱心にやっていて、難関で行き詰まってしまったわけでもないのに中断してしまったゲーム」が、長男にもけっこう多い。

 ゲームのプレイスタイル(というほどのものではないけれど)が遺伝する、ということはないと思うし、結局のところ、途中でやめるのも、自分なりにいちばん面白い、と思うゲームとの付き合い方をしているのかもしれないけれど、こういう中途半端さというのは、人生に対する姿勢を反映しているような気もする。

 ゲームを買う人が全員、きっちりエンディングまでたどり着いているとは思えないのだが、こういう「面白いはずなのにプレイが中断したまま、エンディングが観られない症候群」というのは、僕たちだけにみられるものなのか、それとも、ある程度の割合で、世界に存在しているのだろうか。


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