いつか電池がきれるまで

”To write a diary is to die a little.”

小池一夫先生が、師匠として、堀井雄二さんに教えたこと


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 小池一夫さん、亡くなられたのか……
 僕は『子連れ狼』にはあまり縁がなかったのですが、若手の頃、当直室においてあった『クライングフリーマン』にハマってしまい、ただでさえ少ない睡眠時間を削ってしまったのを思い出します。
 小池さんは、劇画原作者としてだけではなく、『劇画村塾』で、後進の指導も熱心にされており、その卒業生は、高橋留美子さんや堀井雄二さん、原哲夫さんなど、多士済々なのです。

 Twitterでも、トラブルに巻き込まれることはあったけれど、大御所なのに、自分が間違っていた、というときには率直に謝罪する、すごく真摯な人、というイメージがありました。
 ずっと元気で活動されていると思い込んでいたので、今回の訃報には驚くばかりです。


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『ゲームセンターCX』#106「堀井雄二解体新書」のなかで、堀井さん本人と、長年の盟友である、さくまあきらさんへのインタビューが行われていたのですが、さくまあきらさんは、堀井雄二さんが、「師匠」である小池一夫さんから受けた影響について、こんな話をされていました。


さくまあきらさんの話。

小池一夫劇画村塾での教え)


簡単だけど深いものがあるんですよ。
「キャラクターは脇が立てる」
小池師匠の教えは、この一点張りなんですよ。


ドラクエ1』では、主人公は自分では「勇者」だと一言も言ってないんですよ。でも、まわりの人たちが、「さすらいの勇者さま」と立てている。
こういうところに小池一夫理論がちゃんと入っているんです。


『1』以降の『ドラゴンクエスト』でも、主人公は基本的にしゃべらないし、自己主張をしないんですよね。
 それは、プレイヤーを置き去りにしてムービーが進んでいきがちな『ファイナルファンタジー』との大きな違いでもあるのです。
 
 ものすごくシンプルな「教え」なのですが、それだけに、すごく大事なことなのでしょうし、参考になる人もいるのではないかと思います。

 小池先生は、多くの「人」を遺されました。
 小池一夫先生のご冥福を、謹んでお祈りいたします。


人生の結論 (朝日新書)

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