いつか電池がきれるまで

”To write a diary is to die a little.”

『逃げるは恥だが役に立つ』最終話の感想〜いわゆる「ハッピーエンド」じゃないかもしれないけれど

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ついに『逃げ恥』終わってしまいました……

共同経営責任者!って、ああ、なんかめんどくさそうなの始まったよ最終回なのに……と思いつつ。

各局、『真田丸』のオープニングの六文銭の穴の中からストーリー説明がはじまるやつ、早々にネタにしすぎだろ……昨日も『Qさま!!』で見たぞ(ちなみに、『Qさま!!』では、三谷幸喜さんも出題者としてコメントを出していました。最近は局の壁って、ほんと無いといえば無いですよね)


いやいや、ペタジーニ夫妻がいますよ百合さん!
……でも、中年男目線でみると、「やっぱり、どうせなら若い男のほうがいいですよね」みたいなやさぐれた気持ちにもなるのです。子どもありのシングルファザーじゃめんどくさそうだしね。


「四角い部屋を丸く掃くタイプ!」
ああ、僕もそうです……これは名言だ……
でも、この家事についての交渉を観ていると、なんというか、こういうふうに「交渉事」になってしまって、どっちが損だ得だ、となると、気が休まらないというか、もう自分でやれる範囲でやっちゃったほうがラクなんじゃないか、とか思いますよね。


というか、最終回全然「ムズキュン」じゃないよ……
むしろ、身につまされるぞこれ。
しかもこういう役割分担も、子どもがいると、さらにキツいことになるわけですよ。
子どもを一人にしておけない、というのが、どんなに大変なのか、僕は生まれてみるまで全く理解できていませんでした。


「僕が五十嵐さんを好きになることは、絶対にない!」
こういうときに「絶対」って言うヤツは「絶対」信用ならんっ!


これを観ながら思ったのは、みくりさんとの関係で自信をつけたひらまささんが、他のもっと「ものわかりの良い女性」と結婚する、というのが、もっとも「ありがち」なパターンではないか、ということなんですよね。
あるいは、みくりさんのほうも「主夫」になってくれるような男と出合う、とか。
それでも、ふたりは「めんどくさいものをめんどくさいまま受け入れて、やれるところまでやっていく」という決断をしたわけで、どうなるかはわからないけれど、どっちかが「愛の力で変わってしまう」よりも、ずっとずっと納得できる結末でした。


あと、この番組の大谷亮平さんが出ている車のCM、ちょっと微妙じゃない?
こういうドラマとシームレス(境界がはっきりしない)なCMがOKだったら、もう何が何だかわからなくなっちゃうよ……
こういうのって、「これはCMです」とか表記しなくても良いのだろうか。


と、ひととおり因縁をつけてみたのですが、僕はわりとこのドラマの終わり方、好きです。
最後、人目もはばからず、みくりさんがひらまささんを抱きしめた場面、ちょっと泣いた。
結局のところ、これは結論ではなくて、ひとつのはじまりであり、中間点でもある。
正解なんてありはしないし、将来の保証なんてどこにもない。
でも、そこで「どうせそんなにうまくいきっこない」なんて絶望する必要はないし、「絶対にうまくいく」って確信するようなものでもない。
試行錯誤の連続で、そこには、いろんな可能性が広がっている。
もちろん、良いものも悪いものも含めて。
そして、今が幸せなのは、悪いことじゃない。
いわゆる「ハッピーエンド」じゃないかもしれないけれど、これは「ハッピースタート」なんだろうな。
どうか、二人が幸せである時間が、少しでも多くありますように。


あらためて、村上春樹さんのこの言葉をお二人に。
村上春樹 雑文集』より。

安西水丸さんの娘さんの結婚式に、村上春樹さんが寄せたメッセージ)


 かおりさん、ご結婚おめでとうございます。僕もいちどしか結婚したことがないので、くわしいことはよくわかりませんが、結婚というのは、いいときにはとてもいいものです。あまりよくないときには、僕はいつもなにかべつのことを考えるようにしています。でもいいときには、とてもいいものです。いいときがたくさんあることをお祈りしています。お幸せに。


ちなみに今日のニュースの予告は「ケネディ大使も恋ダンス」というもので、いつも終わったとたんに虐待とか殺人のニュース予告でげんなりしていたので、ちょっと嬉しかったです。


でもまあなんというか、個人的にはあの「新婚旅行の帰りの電車のキス」がいちばん印象に残っています。
DVDボックスを買っても、いろいろ考えてしまうので、第10話と最終回はあまり観ないかも……
いや本当に、ここしかない、というところにうまく着地したとは思うのだけれど。


fujipon.hatenablog.com
村上春樹 雑文集 (新潮文庫)

村上春樹 雑文集 (新潮文庫)


※追記:ペタジーニ夫妻、離婚していたらしいです。やっぱり年の差がある結婚って難しいのですかね……
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