いつか電池がきれるまで

”To write a diary is to die a little.”

「有吉弘行さんと夏目三久さんが交際している」というのを聞いてわき上がってくる面倒くさい感情を、いったいどんな言葉にすれば良いのだろうか?

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昨夜、さあ寝るぞ、と思いながら寝る前のTwitterチェックをやっていたら、このニュースをみて、「ええっ?」と驚いてしまったのです。
ただ、そのときは『はちま起稿』の記事だったこともあり、「いやこれはバーボン(『2ちゃんねる』で扇情的なタイトルで閲覧者をおびき寄せ、訪問した人を『ウソでした!』と小馬鹿にするスレッド)かもしれん。うかつに信用するな」と自分に言い聞かせていました。
日刊スポーツの一面っぽい画像をつくる人くらい、いくらでもいそうだし。


だがしかし、夜が明けてから、急速にその話は拡散し、さまざまなメディアで採りあげられています。
マツコ・デラックスさん、有吉さん、夏目さんの三頭体制の『怒り新党』のファンだった僕としては(青山愛さんもなかなか良いのだけれど)、この話を聞いた後の自分の感情に、やや困惑しているんですよね。


有吉さんも夏目さんも好きなタレントだし(マツコさんも好きです)、『怒り新党』という番組をずっと観つづけてきました。
有吉さんも夏目さんも独身だし、番組がきっかけで付き合いはじめるというのは、職場恋愛みたいなもので、ある意味自然な流れだともいえる。
誰も悪くない、というか、これで二人が幸せになれるのなら、万々歳じゃないか。


……にもかかわらず、なんだか僕は「裏切られた」ような気持ちに少しなっているのです。
いや、「裏切り」っていうのは言葉が強すぎるんだけど。
同じ部活で、みんなで仲良くしていたはずなのに、いつのまにかカップルが誕生していて、「いやあ、黙っててゴメン」とかなんとかそいつらに告白されたような気分です。
お前ら、いままでずっと、そんな素振りもみせずに「俺たち仲間だよね!」なんて言ってたじゃないかよ……


部活とか会社とかで、いつのまにか異性の先輩や上司と同じようなことを言うようになった同級生がいて、「そういうことかよ……」という、なんともいえない疎外感を抱いた経験がある人も少なくないはず。


他人事のように言っていますが、これに関しては、僕も加害(なのか?)側になったこともあり、結局のところ、人間のそういう感情みたいなものはどうしようもないのだ、ということは頭では理解できます。
でも、そういう「恋愛感情は抜きにしておこう」という暗黙の諒解みたいなものがあるなかで「抜け駆け」されると、「何それ?」って思うんですよね。


もちろん、学生時代の同じ部活の人と芸能人を同列に並べるのはバカげています。
僕だって、夏目三久さんと付き合えるという妄想を抱いているわけではないし、大ファン、というわけでもない。
そして、ともに「大きな挫折」を乗り越えてきた二人に共感するところがあるというのは、理解できる。


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有吉さんというのは、人との距離をけっこうキッチリ取る人で、「共演者と付き合う」みたいなことは自戒していると思い込んでいました。
近づくと逃げる、こちらが逃げると追いかけてくる。
犬か!って話ですが。
有吉さんは、あれだけ売れているにもかかわらず、ほとんど「そういう話」もなかったし、人と近づきすぎるのが苦手なのではないかと感じていたのです。
ダチョウ倶楽部上島竜兵さんをはじめとする『竜兵会』のメンバーとの関係をみると、基本的には「コミュ障」ではないし、長期間同じ人とベタベタするのが生理的に無理、というわけでもないのでしょうけど。


怒り新党』は、マツコさん、有吉さん、夏目さんの「微妙なトライアングル」というか、「この3人は、本当はどういう関係なんだろう?」って想像せずにはいられないところが魅力でした。
収録以外ではほとんど会話がない、と番組内では言っていましたし、クリスマスに放映された回では、「手作りのプレゼントを喜べない」と頷きあっていたマツコ・有吉に「それは……おふたりがクズだからだと思います」と夏目さんが言い放ったこともありました。
あの頃から、有吉さんと夏目さんは付き合っていたのだろうか……


……って、そういうことを考えるようになると『怒り新党』って、面白くないよね。
いつこの3人のパワーバランスが崩れるかわからない、という緊張感こそが『怒り新党』の魅力だったのだから。
男女が存在する世界では「もしかしたら、こいつら、付き合っているのか? 付き合おうとしているのか?」みたいな「想像」「疑念」こそが人間関係のスパイスになる場合もあるのです。
ところが、実際に付き合っていることがわかると、その二人に迷惑をかけない距離のとりかたばかり考えるようになってしまう。


いつから付き合っていたのかは知らないけれど、『怒り新党』が「マンネリ化」していたように感じていたのは、番組の企画そのものの劣化(「新・三大」に関しては、確かにネタ切れっぽいものも増えていた)だけではなく、有吉さんと夏目さんの関係の変化によって、三人のあいだに張りつめていたものが無くなってしまったからなのかな、とも思います。後付けですが。


僕は今後、録画しておいた『怒り新党』をこれまでとは同じ気持ちでは観られなくなるというか、有吉さんと夏目さんのやりとりに「恋人同士の証拠」みたいなものを探してしまうようになるでしょう。
そういうのって、一度意識しだしてしまうと、もう元には戻らない。


独身のふたりが交際し、子どもを授かるというのは素晴らしいことだし、二人には幸せになってほしいと願っています。


そう言いながらも、僕は、「私、実は、あの先輩と付き合っているんだよね」って同級生の女の子から教わったときのような「理不尽な疎外感」を感じています。
えっ、「そういうのアリ」だったの?


「こいつら、付き合ってるんじゃないか?」と「わたしたち、付き合ってます」の間には、けっこう大きな差があるんだ。


こういうことが気になってしまう人間だから、僕はダメなんだろうな、と朝から二重に落ち込んでいます。
なんで僕は、人の幸せに対して、素直に「よかったね」と思えないのだろう。
別に二人を恨んだり呪ったりしているわけでもないのだけれど、なんだか腑に落ちない自分がひたすら面倒くさい。


この話に対して、マツコさんが『怒り新党』で、どんなツッコミを入れるのか、それが、僕にとっては『怒り新党』の最後の見どころ、かな。




こちらは随時更新中の僕の夏休み旅行記です。有料(300円)ですが、よろしければ。
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