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いつか電池がきれるまで

”To write a diary is to die a little.”

ソフトバンクの『アメリカ放題』事件に、アメリカから嘆息しています。

togetter.com




この話、先ほど知ってあわてて確認したのですが、よりによって、僕が人生でたぶん一度きりになるであろう長期旅行中にかよ、と悶絶してしまいました。
とりあえず僕の場合は7月1日に日付が替わったばかりの飛行機で羽田からサンフランシスコに到着したのが、現地時間では6月30日の夕方で、ソフトバンクからの「アメリカ放題」についてのSMSを読んで、7月1日の早々に「アメリカ放題」に入ったので、パケット死は免れることができたはずです。


「アメリカ放題」っていうサービスは、聞いたことがあったのだけれど、自分が利用するなんてあまり想像していなかったし、そんなの海外旅行に頻繁に行けるような人しか使わないサービスだろ、という感じだったのですが、自分が3週間ほどアメリカに滞在するとなると、ものすごくありがたいんですよね。
妻がSimフリーの携帯を用意していたので、主にそれを共用して、自分のパソコンを滞在先のホテルのWi-Fiで繋げればいいや、と思っていたのですが、いつものiPhoneを月額980円(利用しているプランによっては無料)でアメリカでも使える、というのは、ものすごく魅力的で、「ソフトバンクやるじゃん!」と感動してしまいました。
何度も「これ、1日980円じゃなくて、月額、だよね?」って確認しましたから。
いままで「docomoiPhoneにまとめたら?2台持ちなんて、無駄無駄!」と言っていた妻も、この「アメリカ放題」に関しては、「すごいねそれ、本当に1ヵ月980円?」なんて感心していたのです。
繋がりやすさとかショップでの対応(これは、人によってバラツキがあるのですが、僕が接した店員さんの平均値)に関しては、ソフトバンクのメリットって、あんまり感じないんですよね。
デジタルガジェットに詳しい人には「大手キャリアなんてやめて、Simフリーでうまくやりくりすれば、もっと料金は安くなるのに」って、ずっと言われていましたし。


ハワイとかグアムまで含めると、アメリカに行く日本人というのは、けっこういるはずです。
(ちょっと調べてみましたが、2014年は357万9363人だそうです)
これらの訪米した日本人のソフトバンクユーザーは「アメリカ放題のおかげで助かった」と好印象を持ってくれる可能性が高いと思うんですよ。
まだまだ一般的な携帯電話ユーザーにはSimフリーは敷居が高いし、いつもと同じ番号、メールアドレス、環境のスマートフォンを使えるというのは、かなり旅先で心強いのです。


しかし、その自らの「ストロングポイント」を告知の不手際で「イメージ悪化」につなげてしまう、ソフトバンク……
九州人としては、松坂大輔に払う年俸があるなら、このパケット死してしまった人たちのこれまでの料金を猶予期間として980円にして、「『アメリカ放題』にはお客さまの手続きが必要になりました」ってテレビやネットでバンバン広告を打てがいいのに、と考えずにはいられません。


この魅力的なサービス「アメリカ放題」そのものが無くなったわけではないのです。
(でも、こんな感じだったら、いつか突然なくなるかも、って思うよねみんな)
時間をかけて、しつこいくらいに告知して、移行期間を設けるという「大手キャリアとしては当然の対応」さえしていれば、こんなことにはならなかったはずなのに。
まともにユーザーサポートをやっている会社であれば、こうやって騙し討ちみたいにして、顧客からパケット代で何万円かむしりとるような小銭稼ぎよりも、携帯電話キャリアとしてのイメージのほうがよっぽど大事だということはわかっているはずです。
それなのに、どうしてこうなるんだソフトバンク……


僕もアメリカに着いたのが7月1日以降だったら、パケット代で爆死していたかもしれません。
そもそも、あの「SMSでのメッセージ」って、ソフトバンクからの宣伝とかが多いので、あまり読まない人も多いのではなかろうか。
一般的に、何かをはじめるときよりも、何かをやめるときのほうが、アナウンスが小さくなりがちなのはわかるけれど、ソフトバンクがこれからも携帯キャリアとして信頼を得ていこうと思うのであれば、これはあまりにも杜撰すぎる。
あの「お父さん」のCMで何ヵ月か前から告知すれば、多くの人に情報は行き渡るはず。
うまく運用すれば、「アメリカ放題があるから、ソフトバンクを選ぶ」という人も少なからずいそうなサービスなのに。


d.hatena.ne.jp

 この本は、2007年7月から2010年6月までの3年間、ドコモの「特別顧問」としてマーケティング変革を推進した魚谷雅彦さんが書かれたものです。
 これだけ日本人に携帯電話が行き渡ってしまえば、新規契約数が頭打ちになることは目に見えています。
 その「環境の変化」を魚谷さんは感じとり、「新規獲得を手厚くするのではなく、既存のお客さまをドコモファンにしていく」という方向に舵を切っていきます。


 この点について、魚谷さんは、こう書かれています。

 既存のお客さまを大事にしない会社に、新規のお客さまが長く継続的にとどまるはずがありません。

 新規のお客さまをとるためのコストと、既存のお客さまにお客さまでいていただくコストでは、はたしてどちらがたくさんかかるのか?

 新しいお客を獲得する「ゼロからプラス1」と、離れていく既存のお客を食い止める「マイナス1からゼロ」は、結果的には、同じなんですよね。


 後者のほうがコストがかからないのに、前者にばかり目がいってしまうのは、よくある話です。
 ソフトバンクという会社は、この「ゼロからプラス1」の概念にとらわれすぎている会社のように、僕には感じられるのです。
 ユーザーが「だまされた!」と感じる大手携帯電話キャリアは、あまりにもひどい。
 いまのドコモが完璧だと言うつもりはありませんが、ソフトバンクには、こういう話が多すぎます。

 
 ちなみに、アメリカの西海岸から中部に国立公園が多い地域(ヨセミテやグランドキャニオンなど)を現在車でまわっている僕の実感としては、「アメリカ放題」で利用できる現地キャリア「Sprint」は、ロサンゼルスなどの大都市ではそこそこ電波がありますが、ちょっと都会を離れると、ほとんど電波がみつかりません。
 AT&Tがいちばん田舎でも見つかりやすいけれど、ちょっと街を離れて車で移動していると「電波なし」の地域が、何十キロも続いていて、それはそれで感動してしまいます。


 というわけで、これからソフトバンクの携帯を持ってアメリカ旅行をされる方は、くれぐれも御注意ください。


「アメリカ放題」を利用しようと思っている人は、以下をよく確認してくださいね。
「利用するためには、申し込み必須!」ですよ。
www.softbank.jp


 個人的には、短期の旅行だったり、ネットへの執着がない人は、スマホなんか放り出して、旅を楽しむのも一興ではないかと思います。
 

 こちらは随時更新中の僕の旅行記です(現在アメリカ編)。有料(300円)ですが、よろしければ。

note.mu


 それにしても、更新休止って言いながら、けっこう更新しているな……お恥ずかしいかぎりです。
 でも、ほんとこれ、気をつけてくださいね。知らないで使っていると、旅費と同じくらいパケット代で消えてしまいかねないから。