いつか電池がきれるまで

”To write a diary is to die a little.”

『ファミ通』と僕の30年間

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ファミ通』30周年か……
ああ、そりゃ僕も年取るよなあ、と、しみじみと感じます。
僕は『ファミ通』が、『ログイン』の1コーナーだった時代から読んでいて、『ログイン』から独立して月刊誌となり、業界初の隔週刊から、週刊となっていったところを見てきました。
まさにこれは、情報誌が辿ってきた歴史、でもあるわけで。
アスキー』は週刊から、今では電子版メインになってしまっているんですよね。
『ログイン』からの読者である僕としては、『ログイン』の遺伝子みたいなものを受け継いでいる雑誌として、まだ『ファミ通』が頑張っていることに頼もしさを感じてもいるのです。
でも、最近は紙の雑誌はほとんど買ってないなあ。
コンビニで見かけると、「おお、まだ元気か!」って心のなかで声をかけてはいるのだけれど。


30年前くらいに、「家庭用テレビゲーム情報誌」が雨後の筍のように乱立した時代がありました。
ファミリーコンピュータMagazine』(徳間書店
『マル勝ファミコン』(角川書店
Beep』(ソフトバンク
ファミコン必勝本』(JICC)
このあたりがメジャーどころだったのですが、ブームの終焉とともに次々と休刊となっていきました。
ファミ通』がアスキー内のいろんなゴタゴタなどもあった末に、今は『電撃』ブランドと同じカドカワグループの「カドカワエンターブレイン」ブランドに入っているというのも、なんだか不思議なめぐりあわせだよなあ、と。


クロスレビューの点数疑惑(特定のメーカーのゲームは点数が高めになるのではないか?)なども長年囁かれ続けている『ファミ通』なのですが、30年にもわたって、ゲーム雑誌というジャンルを支えてきたことはまぎれもない事実です。
いろんな雑誌が生まれては消えていったけれど、『ファミ通』は、そこにいた。


そして、30年も続いていれば、いろんな出会いもあれば、別れもある。

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この本のなかで、『ログイン』『ファミ通』の元編集長・小島文隆さんが、2015年に亡くなられていた、というのを知りました。

 文学青年だった小島さんは「俺はコンピュータはわからない」が口癖で、コンピュータ好きというよりは、面白そうなことが好きというタイプだった。雑誌を作ることが大好きで、記事を編集し、原稿を書いたり校正をしたりといったことを夜な夜なやっていた。

 広告主のメーカーの人と飲みに行き、酔うと決まって相手を罵倒し始める人だった。それでも嫌われることはなく、反対に面白い編集長だと気に入られていた。夜中に酔っぱらって編集部に戻り、大声で怒鳴り散らすこともあったが、編集長としての手腕は誰もが認めるところだった。

 小島さんはとてもアグレッシブな人で、1986年6月にそれまでのログインの連載記事を雑誌化して『ファミコン通信』を創刊した。また、1988年にはログインを月2回刊の雑誌に進化させた。さらに1989年には、エンターテインメントを一歩離れ、パソコン初心者向けに『週刊アスキー』の前身である『アイコン』を創刊している。

 僕の10代は、小島さんがつくった雑誌とともにあったのだなあ、とあらためて思います。
 そして、「コンピュータはわからない」と言っていた人が『ログイン』『ファミ通』という「ゲーム雑誌の文化」を生んだのです。


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 水玉螢之丞さんが亡くなられてから、もう1年半も経つんですね……
 僕にとっては、水玉さんも「ファミ通でよく見かける絵の人」だったんだよなあ。



 そして、桜玉吉さんは 『しあわせのかたち』の初期の頃は、ポップなゲーム漫画を描いていたはずなのに(べるのむらまきこ!)、いつのまにか「日本を代表する自虐鬱日常漫画家」になってしまいました。
 『ふぉあとぐら』とか、今でもトラウマなんですけどね。


 森下万里子さんは実在したのか?とか、いまでもふと思い出すことがあります。

『1999年のゲーム・キッズ』も読んでいたなあ、もう2016年になっちゃったのか……


 いまの雑誌界の状況を考えると、老舗の『ファミ通』も、いつまで紙媒体で出し続けられるのだろう?とは思うんですよ。
 でも、こうして思い返してみると、『ログイン』そして『ファミ通』は、少なくとも僕の人生のいちばんめんどくさい時期を伴走してくれたような気がします。
 いま7歳の長男も、もうすぐ、『ファミ通』の読者になるのかと思うと、ほんとうに、生きるているというのは不思議なことだと思う。
 『ログイン』から分かれて月刊誌になった『ファミ通』をはじめて僕が手にとったときの父親の年齢に、僕もなってしまったのだから。
 

 『ファミ通』30周年、おめでとうございます。


1989年のファミコン通信 (ファミ通BOOKS)

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