いつか電池がきれるまで

”To write a diary is to die a little.”

はてなブログは4周年! 私の変わったこと、変わらないこと

「4年間で変わったこと、変わらないこと」


はてなブログ』もう4周年か。
はてなダイアリー』からのつきあいの僕にとっては、「まだ4年」という感じもするんですけどね。


ちなみに、この『いつか電池がきれるまで』の『はてなブログ』での最初の記事がこちら。

fujipon.hatenablog.com


ああ、「とりあえず新しいブログに興味本位で何か書いただけ」っていうエントリですね。
その翌日には、こんなのも書いています。

fujipon.hatenablog.com
4年前から、ずっとおんなじようなことばっかり書いているな、という感じではありますが。


はてなブログ」って、最初の頃はあまり話題にもならず、「使いにくい」とか「これ、『はてなダイアリー』と何が違うの?」とか僕も思っていました。
まあなんというか、ブログ時代の末期に咲いた徒花、みたいなイメージで、それこそ「まだブログで消耗してるの?」って。


ちなみに、まとまったものでいちばん古い(と思われる)過去の人気ブログランキングがこれ。
2013年7月のものです。

hotentry.hatenablog.jp


今となっては懐かしいものから、今もトップランナーのブログまで。
いろいろありましたが、長期低落傾向にある個人ブログ界のなかで、2014年くらいからの『はてなブログ』の盛り上がりというのは、特筆すべきものだと思われます。
それが「インターネットの火薬庫」的な盛り上がりであるとしても。


僕は技術的なことはまったくわからないのですが、素人使いの感覚として、いまのはてなブログは、テキストが非常に書きやすいし、他のサイトへのリンクも張りやすく、しかもすごく見やすくなっているんですよね。
リンク先の画像入りで表示されるというのは、良いアイディアだよなあ、と。
動画やAmazon紹介のリンクも使いやすいし、綺麗に見えます。
リンク先の文章はあまり読まれない、という傾向は、変わらないようですが。


書く側にとっては、すごく快適な環境になりましたし、他のブログサービスに比べると、新しくはじめた人でも、しばらく地道に書き続ければ、なんらかの形で読まれやすくもなっていると思います。
最初の頃はそうでもなかったのですが、昨年(2014年)はじめくらいから、『はてなブログ』で書くと、こんな内容でも、ここまで拡散されることがあるのか……と書いた僕自身が驚くようなことが何度もありました。
僕の感覚としては、現在の『はてなブログ』は、これまでのブログサービスのなかで、もっとも沸点が低く、爆発力が大きいブログサービスです。
もちろんそれは、メリットばかりではないのだけれども。


はてなブログ』が生まれたのは、東日本大震災のあと、だったのです。
あれから、もう4年以上が経ちました。


僕自身のこの4年間の変化としては、仕事上は転勤があったくらいで、あまり特筆すべきこともなく、同じような仕事をして暮らしています。
家庭では、ふたりめの子どもに恵まれました。
そして、6歳も離れていると、前の子どものときのことを、けっこう忘れてしまっていることを思い知らされました。
ほんと、人って、大事なことを、すぐ忘れてしまう。
そんなとき、過去のブログのなかで、自分の子どものことを書いた文章を読み返してみて、ハッとさせられることが、何度もありました。
結局、人って、同じようなことで悩んだり、考え込んだりするもので、落ち込んだり、浮かび上がったりの繰り返しで。


d.hatena.ne.jp


fujipon.hatenablog.com

fujipon.hatenablog.com


まあ、なんというか、ただ、4年間こうして生きているというだけでも、けっこうありがたいことなのかな、などと、過去のエントリを読みながら、考えています。
そして、自分で書いた記録が、自分自身を温めてくれている。


僕にとっての『はてなブログ』っていうのは、「原点回帰のための場所」なんですよ。

はてなブログの目指す場所 - はてなブログ

ブログの内容には、大きく分けて2種類ある(あるいは、2種類しかない)。
日常を記録したもの(レコード系)か、自分の意見を表明するもの(オピニオン系)か。
あとは、対象として、クローズでやるのか、オープンにするのか。
もちろん、その境界例みたいなのもあるのですが、『はてなブログ』っていうのは、SNSで「オピニオン」や「ただ繋がっているのを確認するだけのやりとり」ばかりになってしまった個人のネットとの付き合い方に対して、「せっかくこの時代に生きているのだから、自分の爪痕を遺してみませんか?」という提案をしつづけているのだと思います。
はてなブログ』は「人気ブログ」や「注目ブログ」だけじゃなくて、「あなたと、あなたの大切な人が、いつか、『これ、懐かしいね』って言ってくれるブログを生み出すツール


この4年間は、村上春樹さんに作品風にいえば「人生の折り返し点を過ぎた」ことを自覚した時期でした。
まだ、次の世代にバトンを渡すには早いけれど、そのための準備をしていかなくてはなりません。


いろいろあったけど、いま、僕はブログを書くのが、すごく楽しいです。
おちこんだりも、するけれど。
昔のブログを読み返すのも楽しい(誤字脱字を発見し、これを何年も放置していたのかと悲しくもなりますが)。


昨晩、ももいろクローバーZ主演の映画、『幕が上がる』のメイキング映画『幕が上がる その前に』というのを観ていたんですよ。
冒頭で、試写を観終えたメンバーが、「どうだった?」と尋ねられ、「恥ずかしかった」と答えていたのです。
それに対して、本広克行監督が「恥ずかしくないと、お客さんに伝わらない」って、自分に言い聞かせるように、話していました。


「書くこと」ましてや、「それを全世界に発信すること」って、けっこう恥ずかしいですよね。実際に伝わるのは日本語圏だけだとしても、1億人以上に読まれる「可能性」はあるのだから。
「自分」のことを書くのは、照れる。
「承認欲求モンスター」みたいに見られたくもない。
でも、「恥ずかしいくらいに、さらけ出す」ことで、何かが変わるかもしれない。
何かを、伝えることができるかもしれない。


この4年間で、もうひとつわかったような気がしていることがあって。
それは、何か外部からの力だけで「私が変わる」ことは、無いってこと。
私が、「私を変える」しかない。
誰かが「変えてくれる」のを待っていたら、いつのまにか人生終わっちゃうよ。


なんか自己啓発系っぽくなってしまいましたが、セミナーを開催したり、情報商材とかを売ったりはしませんので、ブックマークコメントに、みんなで「参考になりました!」とか書くのはやめてね。


それではまた、次のエントリで。


fujipon.hatenablog.com


幕が上がる 豪華版 [Blu-ray]

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