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いつか電池がきれるまで

”To write a diary is to die a little.”

70年目の終戦記念日に少しでも読んでみてほしい「戦争」を知るための12作

2015年8月15日は、70年目の終戦記念日です。
「節目の日」でもありますし、先人たちが語った「あの戦争」について、耳を傾けてみませんか?


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明日、8月16日にテレビドラマが放映されるそうです。
「特攻」なんて命の無駄遣いだし、ましてや妻を道連れにするなんて……とタイトルを見て感じた方(僕もそうでした)、ぜひこの本を読むか、ドラマを見てください。
そういう「おかしいことが、おかしくなくなってしまう」のが、戦争なのだと思います。



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アメリカ軍からみた「敵」としての日本軍。
アメリカ軍は、日本兵たちにとっての最大の「足かせ」となっていたのは、故郷の人びとであったとみていたのです。
出征中の兵士の家族は、故郷の周囲の人たちから、畑仕事を手伝ってもらったり、さまざまな生活のサポートをしてもらっていました。捕虜になったりすれば、残された家族は、故郷の人たちから、つらい仕打ちを受けることになるだろう、と彼らは考えていたのです。



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あの時代、戦場に送られた人たちは、みんな「洗脳」されていたわけではなくて、いろんな葛藤を抱えながら、死の恐怖と向き合っていたのです。
そして、いまの「自己中心的な若者」だって、時代の趨勢が変われば、戦場に送られないとはかぎらない。
だからこそ、実際にあの戦争を「体験」してきた人たちの言葉に、耳を傾けてみてほしい。



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この本の巻末には、「ももいろクローバーZ」と著者との対話が収録されています。
僕からすると、驚くほど「戦争の『世界史的な知識』が欠落している」彼女たちなのですが、「戦争を避けたいという気持ち」や「平和への願い」って、この世代の人たちも、しっかり持っているんだな、と思ったんですよね。
ももクロのインタビューばかり槍玉にあげられるけれど、実は「日本人は戦争に興味がない」ということが書かれている本です。



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やなせたかし先生は、やさしくて、優秀だった、そして、自分にとってはただひとりの兄弟だった弟・千尋さんのことを、亡くなったあともずっと大切に思っていたのです。
著者は「アンパンマンのモデルは、幼い頃の、丸顔だった千尋さんだったのではないか」と述べています。

 ほんとうの正義というものは、けっしてかっこうのいいものではないし、そして、そのためにかならず自分も深く傷つくものです。そしてそういう捨身、献身の心なくしては正義は行えませんし、また、私たちが現在、ほんとうに困っていることといえば物価高や、公害、餓えということで、正義の超人はそのためにこそ、たたかわねばならないのです。



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この本は、空襲などで親や身寄りを失ったり、戦後の混乱期に「不良少年」として、上野駅などで自活していた「浮浪児」たちの証言を集めたものです。
太平洋戦争末期から、戦後にかけては、そんな「身寄りのない子供」が、12万人以上もいたのです。
なかには、「自分の名前さえわからない子供」もいました。



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読んでいると、彼らは派兵される前は「普通の人」あるいは「良き夫、良き父親」であり(この本には、女性帰還兵の話は出てこないので)、戦場でも、頼りになる勇敢な仲間、だったのです。
「心が弱いから、戦場に耐えられなかったんだ」というようなことではないことがわかります。
というか、どんな人でも、戦場に行けば、そうなってしまう可能性がある、ということなのです。
いたたまれなかったのは、この帰還兵たちのPTSDが、しばしば、自傷行為や、妻や子供といった身近な人への暴力として表出されるということでした。



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軍部のいいなりになって、戦争を賛美し、大本営発表をそのまま受け売りしていた新聞や雑誌。
「圧力」がかかっていたから、仕方がない、と僕は思っていたのですが、大手メディアがこぞって「戦争推進」に向かっていったのは、「軍部からの圧力」が主な原因ではなかったのです。



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日本からもアメリカからも「裏切りそうなやつら」という偏見を浴びながら、戦場に送られ、また、だからこそ「その偏見から逃れるために」激しく戦ってみせなければならなかったのです。
ときには白人兵士たちの「盾」として。
この新書のなかでも、ヨーロッパ戦線で孤立した白人部隊を救出するために、「救出した部隊の兵員数の何倍もの犠牲を出して」救出作戦を成し遂げた「二世部隊」の話が出てきます。
映画『プライベート・ライアン』の拡大版のような。



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人気女優をつかって、安易に「反戦番組」をつくってもねえ……
そんなやさぐれた気分で、僕はこの本を読んでいました。
でも、これを読んでいると、この企画は、人気女優だから、というより「綾瀬はるかさんだから」成り立っているのではないか、という気がしてきました。



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この本を最初に読んだときには、「感動的な話だけど、そんなにドラマチックな展開があるわけでもないし、地味な作品だよなあ」というような気持ちもあったのです。でも、なんとなく心に引っかかって読み返しているうちに、僕はこの作品がすごく好きになりました。衝撃というより、いつの間にかじんわりと心に染みとおってくるような、そんな感じなのです。



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この作品を読んでいて、僕が意外に感じたのは、最前線の兵士たち、とくに将官以外の一般の兵士たちは、ほとんどが「玉砕」なんて望んではいなかったし、「玉砕命令」に反駁していた、ということでした。
もちろん、水木さんが体験した戦場では、まだ「後方」に無傷の日本軍がたくさん残っていて、硫黄島のように「逃げ場がない戦場」ではなかったことも大きかったのではないかと思われますが、兵士たちが、人間くさく、「一度突撃して助かってしまったのに、もう一度玉砕なんてしたくない」と主張していたというのは、読んでいて本当につらかった。
そして、そんな「生き残り」たちに、司令部は、あらためて「死ぬこと」を命じます。
「玉砕したはずの人間が生き延びていては、他の将兵に示しがつかないから」という理由で。


以上、ノンフィクション10作+マンガ2作を御紹介しました。
これ以外にも、読んでほしい作品は数多存在するのですが、今回は、僕がこれまで読んで、感想まで書いたもののなかから選びました。


戦争については、いろんな考えの人はいるし、人類史は戦争の繰り返しである、というのも一面の真実です。
ただ、遺されている体験者の言葉のほとんどは、「戦争はもうイヤだし、子孫を戦場に行かせたくない」というものであることは、知っておいて損はないはずです。
そして、戦争というのは、「もっともつらい体験をした人の言葉は、この世には遺されない」のだ、とも思うのです。