いつか電池がきれるまで

”To write a diary is to die a little.”

僕にとっての「ふつうに良かった映画」を、今の気分で10作挙げてみます。

トピック「ふつうに良かった映画」について


このお題をみながら、ある女の子のことを思いだしていたのです。
彼女は、あまり感情を出さない人で、面白い本、おいしい食べ物、キツそうな状況、そのすべてに対して、「ふつうです」と答えていました。
当時の僕は、「そんな、なんでもかんでも『ふつう』ってことはないだろ!」と、やや声を荒げたこともありました。
それは、ちょっとした「手抜き」のようにも思われましたし。


そもそも「ふつうに面白い」というのは、おかしい。
「ふつう」というのは「面白くもつまらなくもない」ということなのではないのか?
いちいちそんなことを考えてしまう僕のほうが、めんどくさい人間なんですけどね。
今は、「ふつうに面白い」「ふつうにおいしい」という言い回しも、一般的なものになってきました。
もしかしたら、過剰に何にでも「理由」や「個性」を求めてしまいがちだった時代への反動なのかもしれませんね。
彼女があのとき伝えたかったのは、「何か強く理由めいたものを言って、否定されるのをおそれていた」のか、「面白いものは面白い、それで良いじゃないですか」ということだったのか、今ではもう、聞くこともできないのだけれども。



中島らもさんが、主宰していた劇団リリパット・アーミーの芝居について、「観ている最中は観客がみんなゲラゲラ笑って、上演が終わって外に出た瞬間に、内容は思いだせなくなっている、そういうのをやりたい」と仰っていたのを思いだします。


で、僕なりに「ふつうに面白い映画」を10本選んでみました。
基準としては、「今夜レンタルDVDで借りてきて、身構えることなく、スッと観て、ぐっすり眠れる」そんな映画。
あまりにテーマが重いものや、観るのに気合いが必要なものは外しています。



ただ、君を愛してる スタンダード・エディション [DVD]

ただ、君を愛してる スタンダード・エディション [DVD]

僕にとって、ベスト宮崎あおい作品。
ほんと、ベタであざとくてお涙頂戴なんですよ、ラストも「何それ?」って感じ。
でも、この映画の宮崎さんは本当に良い。
宮崎あおいさんという人は、「本人がやりたい仕事」と、「観ている側が魅力的だと思う役」が、やや乖離している気もするなあ。



この映画の上野樹里さんがすごい!
観ていると、自分の人生のさまざまな「勘違い」や「すれ違い」がどんどん思いだされてくるのです。
でも、その傷口をえぐるんじゃなくて、なんか消毒してくれるような映画なんだよなあ。



うちの長男、この映画のDVDのパッケージを最初に観たときは、「なんか気持ち悪い」って、観たがらなかったんですよ。
でも、一度観てからは、大のお気に入りです。
僕も正直、こんなに面白いとは思わなかった。



フォレスト・ガンプ [DVD]

フォレスト・ガンプ [DVD]

個人的に、いろいろと思い出のある映画なのですが、長尺でもあり、BGMが素晴らしいので、一度観たことがあれば、流しながら他のことをやるBGVとしておすすめです。
というかこれ、人生のBGVのような映画、なんだと思う。



昔の、ピーター・ウェラーさんのほう。
ちょっと前に見直してみたら、けっこうグロいシーン満載だったことに驚きました。
子どものころ、こんなの観てトラウマになっていなかったことに驚くほど。
でも、あのBGMは盛り上がりますよね。



紅の豚 [DVD]

紅の豚 [DVD]

宮崎駿監督、これ、本当に楽しんで作ったんだろうな、と。
ベスト・オブ・説教くさくないジブリ
ラストシーンのあと、加藤登紀子さんの歌がはじまる前、一瞬だけ画面が真っ暗になる、あの瞬間がたまらなく好きです。



アビエイター 通常版 [DVD]

アビエイター 通常版 [DVD]

僕は「伝記映画」が好きなんですけど、これは、スコセッシ監督とディカプリオさんのベストワークだと個人的には思っています。



この映画の伊藤英明さんが好きだ!



アメコミ映画、というだけで敬遠する人は少なくないと思うのです。
スパイダーマン』や『アイアンマン』ならともかく、『キャプテン・アメリカ』じゃ、なおさら、ねえ……
……という人には、ぜひこれをレンタルDVDで観ていただきたい。
「意外と面白いじゃん!」と思っていただけるのではないかと。



観ていると、なんだか自分の学生時代の記憶が蘇ってくるんですよこれ。
ひとりで観ることを、推奨したい。
どうでも良い話なんですが、ヒロインの吉高由里子さんの海のシーンでの露出の少なさに、『蛇にピアス』では、あんなに頑張っていたのにっ!と、内心がっかりしておりました。



というわけで、10作品挙げてみました。
たぶん、明日同じ質問をされたら、半分くらいは入れ替わってしまうのではないかと思いますが、「ふつうに面白い映画」って、そういうものですよね。