いつか電池がきれるまで

”To write a diary is to die a little.”

「バーベキュー」が、そんなにラクでも良いのだろうか?

先日、家族で公園にピクニックに出かけたときのことです。
ちょうど良い気候でもあり、バーベキューを楽しんでいる人たちがたくさんいました。
まあ、真夏にやるのは暑いし、真冬にやるのも寒すぎますしね。


そんななか、やたらと手際の良い若者たちが、サッサッとバーバキューの準備をして、最後に、何か書いてあるノボリを周囲に立てていたんですよ。
なんだろう、バーベキュー同好会か何かなのかな?それにしても、自前のノボリまで用意しているとは、気合いが入っているなあ、と。


しばらくして、3組、合計十数人の家族連れがやってきて、楽しそうにバーベキューをはじめました。
で、さっき設営をしていた人たちは、しばらく焼くのを手伝って、その後は撤退(後片付けのときに帰ってきました)。
ノボリを見ると、そこには「BBQ王」の文字が。


参考リンク:BBQ王
福岡の出張バーベキュー、宅配レンタル|BBQ王ホットフィールズ



なんと、こんな業者がいたんですね……
スマートフォンで検索してみると、「出張バーベキュー」のサービスをやっている会社なのだとか。
事前に注文し、場所を確保しておくと(場所はお客が抑えておかなくてはならないみたいです。当然か)、そこにスタッフが出張してきてくれて、バーベキューの準備をすべて整え、あとは焼くだけ、という状況にしておいてくれるそうです。
そして、バーベキューが終わったら、めんどうな後片付けも、やってくれる。
つまり、お客さんは、手ぶらでやってきて、バーベキューを楽しみ、食べ終わったら、手ぶらで帰れる。しかも、値段をみると、そんなに高くもなさそう。


世の中には、いろんなサービスを考えつく人がいるものだなあ、と。
でも、僕がこれを見て最初に感じたのは、
「それなら、最初から焼肉屋に行けばいいのに」
だったのも事実です。


お父さんが、慣れない手つきで火を起こし、「まだ〜?」なんて言われながら準備をし、串に刺したのはいいけれど、具材の焼き加減がバラバラな串に家族から文句をつけられまくる、それこそバーベキューじゃないですか!
(いやほんと、自分でやってみると、焼鳥屋のネギマとかを均等に焼き上げるのって、けっこう大変なことなんだな、と思い知らされます)
その「めんどくさい準備」みたいなのをやっていくのが、アウトドアの醍醐味ってやつなのでは……


だからこそ、「こういうサービス」って、あまり普及してこなかったんじゃないかな、と。


しかしながら、実際に目の前で楽々と肉を焼いて食べ、ビールを飲んでいる様子を見ると、「うーむ、これもアリといえばアリだな……」という気分にもなってくるんですよね。
じゃあ、あの「バーベキューの準備の時間」というのは、「お父さんの自己満足」以上の、何の価値があるのか?
世の中の新しいサービスって、「そのくらいはみんな自分でやるだろ」と思い込んでいるけれど、実は「やらなくてすむなら、やらないほうがラク」なものを見つけ出す、というところにあるのかもしれません。
みんなが「これは面倒だな」と思っているところには、すでに、誰かが進出している可能性が高いですし。
そういえば、カルピスウォーターが発売されたとき、「カルピスに水を入れるくらい、誰でも自分でやるだろ!」と僕は思っていたんだよねえ。
あれは、良い水を使っていたり、絶妙な配合がなされていたり、というのは事実なんですが、たしかに「カルピスに水を加えるのも、案外めんどくさい」ということが、それを省略されてみて、あらためて気づいた例、なのでしょう。


しかしどうなんだ、『BBQ王』。
バーベキューが、そんなにラクで良いのか?
そもそもそれは、僕たちが求めていた、バーベキューなのか?


まあでも、「ラク」っていうのは、正しいよねやっぱり。
非アウトドア人間の僕にとっては、こういうのもアリだよな、とは思います。